■盲人書簡、上海篇
■言葉:寺山修司,演出:森永理科,劇団:サイコシス ■ザムザ阿佐谷,2025.7.24-30 ■この劇場は12年ぶりです。 ・・黒衣装で周辺が埋まっていますね。 黒服限定来場者特典があるようです。 「・・完全な闇(暗転)を共有すべく、黒服での来場者に、・・プレゼントします」と。 でも、この暑さで黒はキツイ! 黒ずくめ劇団員はご苦労様です。 サイコシスは初めて観る劇団です。 満席ですか! そして気になった暗闇は完ぺきでした。 さすがです。 照明も切れ味がある。 LEDが効いている。 衣装も凝っている。 耳栓を事前に配っていたが音響も気にならない。 科白もはっきりしている。 歌唱も上手い。 場面切替も円滑です。 しかし全体が乾いている感じです。 表面を滑っていく。 戦争気配が充満している魔都上海のドロドロ感がやってこない。 小林少年と母の愛もです。 寺山修司の科白を舞台に載せると乾いていきます。 これを如何に湿らせるか? 湿への揺れがあるほど寺山修司は甦る。 湿り気を呼ぶマッチも擦らなかった。 そして、やはり小林少年は学生服学生帽が似合う、女学生マサ子がセーラー服だったのに・・、残念です。 それでも阿佐谷の寺山修司を十分楽しみました。 *「日本の演劇人を育てるプロジェクト」新進劇団育成公演 *寺山修司生誕90年記念認定事業 *CoRich、 https://stage.corich.jp/stage/370025