■ポルノグラフィ/レイジ

■作:サイモン・スティーヴンス,翻訳:小田島創志,高田曜子,演出:桐山知他,出演:亀田佳他,土井ケイト,岡本玲ほか
■シアタートラム,2025.2.15-3.2
■前半の「ポルノグラフィ」は2005年ロンドン爆破事件前後の市民生活を7つのオムニバス形式で描いています。 ロンドンの地名が次々と耳に届きますね。 でも頭に描いた地図上のここだ!と指し示すことができない。 NTライブは欠かさず観ているが、実はロンドンには長らく行っていない。 事前に地図をじっくり眺めておけば良かったと科白を聴きながら悔やみました。 今もそこの風景が浮かぶからです。
原作に忠実な舞台です。 読んでいないが、目をつむり科白を聴いているとそう感じます。 科白に同期した生活の音や街の騒音が微かに聴こえる。 これがとても効いている。 コーヒーやクロワッサンの香りも漂ってくる。 でもそこで生活していないと心身が反応しない。 ロンドンは遠い街になってしまった。
後半の「レイジ」は大晦日の英国の一都市が舞台のようです。 祭り騒ぎのなか、警官と市民の小競り合いが起こる。 前半と後半は連続しているようにみえる。 爆破事件を冷静に見届けた市民が大晦日でどんちゃん騒ぎをする。 これがロンドンの生活だ!と言っているようです。 ところで街の地下にできた穴は何の象徴でしょうか?
3時間15分は長い。 前半は静かな緊張、後半が騒がしい緊張で疲れました。 疲れた理由の真意、それは<芝居の面白さ>が感じられないからです。 たぶん真面目過ぎるのかもしれない。
*「ブログ検索🔍」に入れる語句は、サイモン・スティーヴンス ・・検索結果は3舞台.