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■DANCE SHOW CASE IN DBB

■監督:二見一幸 ■DANCE BRICK BOX,2010.9.18-26 ■東京西郊外にあるDBBでのライブ・パフォーマンスです。 二見一幸が年に一度開催しているようです。 Bプログラム5グループのダンスをみました。  冴子振付の「稜風曲」は二人ペアのダンサーが鏡対象で踊り視覚リズムが感じられ面白い作品でした。 エンディングがハッキリしなかったのが心残りです。 田保知里「SURF」は青色を基調とした舞台が踊りの激しさを抑えていて均衡と不均衡が混ざり合ったなんとも言えない踊りでした。 幸内未帆「FORWARD」は体操をベースにしたユーモアあるダンスですが今ふり返るとまとまりが無いように感じます。 二見一幸「ダンツァ・ディ・トランセ」は観客を知りつくした踊りです。 リズムが心地良く観てるほうの身体も喜びました。 このような何人もの振付家のダンスをまとめてみれるのはすばらしい企画です。

■ヘッダ・ガーブレル

■作:ヘンリック・イプセン,演出:宮田慶子,出演:大地真央,益岡徹 ■新国立劇場・小劇場,2010.9.17-10.11 ■しばらくは配役の関係説明が続きます。 判事の登場で物語が動きだします。 そしてレーヴボルグが登場したあとは舞台から目が離せなくなる。 面白くなる場面で休息。 コーヒを飲んで精神を集中させ後半に備えました。 しかし後半は緊張感が続きません。 本の原稿が出てきてしまったからです。 次が銃です。 モノの話題がうまく人間関係の深みに繋がらないと面白みが半減します。 これに陥りました。 原稿を返却しない場合の良い手続きはあるのか? 銃を渡したことをどのように弁護すればよいか?等々舞台を観ながら考えてしまったからです。 終幕近くは再び盛り上がりましたが原稿や銃のおかげで感動が減少しました。 判事の最後のセリフ「ふつうはし(な)ないんだが」がよく聞き取れなかった。 劇を終わらせるセリフなのではっきりしたいところです。 ヘッダがとてもクールな感じなのでパンフレットの俳優をみるとなんと大地真央だと知りました。 彼女を舞台で見たのは初めてです。 彼女のロボットのようなしゃべりかたはもちろん演出なんですよね。 父の肖像画を見上げる時の彼女の意識・無意識の内はわかりません。 だぶん日本人とは違うのでしょう。 このような場面は原作を読まなければ観てはいけないのだと言われてるようです。 *NNTTドラマ2010シーズン作品 *劇場サイト、 http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000322_play.html

■伝説との距離

■作:米山和仁,演出:毛利亘宏,出演:シャチキス ■シアタートラム,2010.9.16-19 ■2時間を一気に観てしまいました。 難場面はSFを駆使し障害物を取り除いていくためストーリに澱みが生じないからです。 このため漫画のようです。 二つの劇団が合体した芝居のせいか役者に元気があります。 歌もあり楽しさが倍増しました。 おいしい料理を食べてもらうため宇宙船で出発する話です。 そして食欲を餌にして多くの問題解決を目指します。 船内の3規則、①争いをしない②武器を持たない③一人で食事をしない、は物語の流れに絡めると芝居は教育劇の様相を帯びてきます。 この規則から外れようとすると戻す力が働きます。 面白い作品でしたがセリフや行動の裏側にこの力がこびりついているのが残念です。 *CoRichサイト、 https://stage.corich.jp/stage/14608

■カルミナ・ブラーナ

■曲:カール・オルフ,演出:笠井叡,出演:黒田育世,舞団:BATIK ■吉祥寺シアター,2010.9.10-12 ■手足を激しくそして動きまわる黒田育世の振付が前面に出ているようです。 この速さは観ていてもついていけない時があります。 この動きには思想が無いとおもってしまう時もあります。 演出の強引さで全体をまとめてしまったような舞台でした。 観たあとホッとした安堵感を持ちました。 タイトルはドイツ世俗的歌曲名らしく力強いオペラを聞いているようです。 チラシには音楽とダンスの結合について書かれていましたがそこまで気にかけないませんでした。 BATIKは踊っていて首や肩の動きがみえないほどの長髪ダンサーが多いですね。 激しい動きですから束ねるか短くしたほうが型がハッキリみえてスッキリするのではないでしょうか。 そして10人のダンサーが踊るには吉祥寺シアターは少し狭すぎます。 笠井叡は舞台から飛び出してばかりいました。 しかしこれは休むため・・・? *CoRich、 https://stage.corich.jp/stage/19715

■kRUMI-2

■演出:小林嵯峨,出演:NOSURI ■日暮里・d-倉庫,2010.9.3-5 ■場内には肌色のチューブや赤い布がぶら下がっていたり、ダンサーの腹からこれを出したりオドロオドロしい舞台でした。 舞台に置いた洗面器の水が飛び散り否応なしに体液や内臓を意識します。 小林嵯峨は最初と最後に登場しましたがさすがに存在感があります。 2時間の大部分は若いダンサーが舞台を埋めましたが肉体だけが前面に出て息苦しい感じがしました。 小林嵯峨と若手が分離してしまったようにみえます。 若いダンサーは肉体をのたうち回り彼女はそれを乗り越えているからです。 d-倉庫は初めて行きましたが2階が入口とコーヒも飲めるホワイエ、1階が舞台と客席で全体がコンパクトにまとまっていて倉庫以上でした。 *作品サイト、 http://kobayashi-saga.holy.jp/kRUMI_2/flyer_kRUMI_2.html

■エコダ・デ・ダンス2010-ポストモダン世代の舞踊家たち-

■ 日本大学芸術学部江古田キャンパス,2010.8.31-9.1 ■新設江古田キャンパスに足を運んで来ました。 キャンパス建築のコンセプトは学生の引き立て役に撤する、と聞いています。 芸術とは無縁のような無機質の感じがする空間で垣根がなくて解放感があります。 周辺に高木が植えてあれば最高だとおもいます。  今回は70年代後半のダンス回顧がテーマのようです。 加藤みや子「あらべすく」は70年代はこんなにもオットリしていたんだ!とおもえるほど観ていて精神に余裕が生まれる作品です。 厚木凡人は新作ですがひさしぶりの顔見世といったところです。 黒沢美香も新作のようでしたが全ての動きにダンスとしての上手さが出ていました。 番外ですがアメリカ出身ジェシ・ザリットは筋肉の動きに特徴があるダイナミックな踊りで感動しました。 時間があったのでゼミ「メレディス・モンクを巡って」に出席しました。 ビデオは楽しめましたがモンクの紹介程度で終わってしまいガッカリです。 ゼミ「市川雅回顧」にも出席して本テーマを確認したかったのですが予定が取れませんでした。 *CoRichサイト、 http://stage.corich.jp/stage/23007