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■平昌冬季オリンピック開会式

■総合演出:梁正雄ヤン・ジョンウン,音楽監督:梁邦彦 ■平昌オリンピックスタジアム,2018.2.9(NHK中継) ■虎や竜と5人の子供たちを登場させ神話の世界から入っていきます。 動物は人が中に入った張子のため温かみがある。 チャング演奏や踊りなどを取り入れながら舞台は進みます。 そして神話構造である陰と陽の太極旗を描き宇宙の調和を示して前半は終わります。 後半に入ると先ずは選手団入場。 続いて成長した5人の子供と科学技術の未来を描きます。 演者が四角い枠を持って照明と映像で表現していく。 次にオリンピック会長挨拶、歌はハ・ヒョヌら4人で「イマジン」。 トーマス・バッハ会長の話はツマラナイですね。 その心境は分かる。 ドローン編隊の登場は驚きですがテレビではよく分からない。 しかしファン・スミのオリンピック聖歌は最高! 聖火台点火のキム・ヨナも言うことなし。 朝鮮白磁に似せた台もなかなか趣があります。 さいごにトッケビが踊るストリートダンスで幕が閉じる。 こんなにも政治的経済的イデオロギーを抑えた開会式は初めてでしょう。 大過去と近未来を描いて近代と現代は飛ばしている。 前回の「 ソチ冬季オリンピック 」とは違う。 スタッフの政治問題への苦心が今回は表れています。 昨年末に観た同演出家の作品「 ペール・ギュント 」をより単純大味にした感じもします。 *JOCサイト、 https://www.joc.or.jp/

■ソチ冬季オリンピック開会式

■フィシュト五輪スタジアム,2014.2.7 ■ 広い会場で照明と映像を駆使する場合はテレビで見ても奥行きが感じられないので効果がわかりません。 オリンピックはこの二つをふんだんに使うのが今後の流れですか? それに今回の開会式は物語が弱かったですね。 原始の鯨から聖ワシリー大聖堂のような風船、ペテルブルク行進、ロシアアバンギャルド、大戦、ロケットやジェット機、そしてモスクワの横断歩道の人と車・・。 テーマであるロシア史の表現が淡白だったのが原因でしょう。 批判反省は無く賛歌も抽象的です 。 2012年ロンドンオリンピック開会式での産業革命の煙突公害、子供病院GOSH、国民保険サービスNHSの展開とは雲泥の差です。 とくに1990年以降のロシアがハッキリと表現されていなかったのがボヤケの原因です。 S・ザハロフ、I・ワシーリエフ、A・ネトレブコなどロシアバレエ・オペラの第一人者が出演していましたが会場が広いので歌手の方が影響がありますね。 これも含めロシア音楽の重さが前面に出ていてさすがです。 又IOCバッハ会長の演説が具体的で記憶に留まりました。 他に聖ワシリー大聖堂を背景にボリショイ・サーカス団などが踊る場面、聖火の点火場面の二つが印象的でした。 *主催者サイト、 http://www.sochi2014.com/en

■FLYING BODIES

■ 監督:中野裕之、出演:青森大学新体操部 ■ アップリンク、2014.1.25-2.7 ■ http://www.uplink.co.jp/movie/2013/21691 ■ 体操部学生たちの溌剌とした動きは楽しかったですね。 でも映画の出来は良いとは思えません。 それは練習が本番の流れと切り離されていたことや、演出家ダニエル・エズラロウや衣装の三宅一生の意図がよく見えなかった為です。 海とそこの生物表現は素晴らしかったのですが、従来の新体操との差異が少なかった事も理由です。 今年正月、テレビで日体大「集団行動」の練習風景をたまたま観ました。 これが結構面白かった。 歩くだけで脇の下が赤く腫れ上がるのは考えられない練習量です。 しかし終盤に技術的完成の域に達しているのもかかわらず失敗が発生する。 この原因が学生たちにはわからない。 ここで監督は練習時に観客を招いてこれを克服します。 観客の力の凄さを見せつけられました。 この観客の力を受け入れられる学生の力も凄い。 日体大は軍隊方式のようで青森大との組織のあり方が逆です。 ですから青森大の学生たちや監督の「真の姿」が少しでも垣間見られたなら日体大と比較できて面白かったはずです。 残念ながらスポーツの肝心な部分を見せてくれない作品でした。

■ロンドンオリンピック開会式

■監督:ダニー・ボイル ■ロンドンオリンピック競技場,2012.7.28 ■さすが34億円の舞台には圧倒される。 出演者は2万人にスタッフ2千人。 生中継は10億人、録画を含めて40億人が観るとのこと。 緑の田園風景から煙突の産業革命への場面転換が一番印象に残った。 そして社会保障政策の具現であるGOSH(子供病院)、NHS(国民保険サービス)を持ってきたのは19世紀からのイギリス資本主義を正当化するには必須の流れね。 しかもケネス・ブラナーの技術者ブルネルからアリス、ハリー・ポッター、メリー・ポピンズのファンタジーをも絡めてくるから世界の若者にもこの流れは理解できるはず。 前回の北京開会式の社会主義的マスゲームから逃げたかったのよ。 選手入場前のダンスはアクラム・カーンの振付だけど会場が広いからイマイチというところね。 それよりロックが幅をきかしていたのはしょうがない。 アークティック・モンキーズなんてバンドは知らないわ。 締めがポール・マッカトニーはわかる。 *主催者、 https://olympics.com/ioc/theme-london-2012