投稿

3月, 2020の投稿を表示しています

■人の光を、解き放つ 振付家MIKIKO

■出演:MIKIKO ■(NHK,2019.2.4放送) ■「プロフェショナル仕事の流儀」で「 バレエダンサー岩田守弘 」に続き「振付家MIKIKO」を観ました。 Perfumeの2018年全国ツアーを映した番組です。 MIKIKOの振付は歯切れが良く「当て書き」があるので有名J-POPには最適です。 彼女の振付を生舞台で観たことがない。 いつも映像それも断片です。 それでも脳味噌がピクピク喜ぶので無視できません。 彼女の振付の裏には日本舞踊がみえる。 手の動きや歌詞との連携、身体への意味づけなどリズムは違うがそれを感じます。 リオ・オリンピック閉会式はまだ記憶に残っている。 東京オリンピック開会式も担当するようですが、当番組をみて照明や映像も駆使でき総合芸術家として大成していることに納得しました。 開会式が(延期になっても)楽しみですね。 *NHKサイト、 https://www.nhk.or.jp/professional/2019/0204/index.html

(中止)■じゃじゃ馬ならし

■作:ウィリアム.シェイクスピア,演出:ジャスティン.オーディバート,翻訳:小田島雄志,出演:アマンダ.ハリス,ジョセフ.アークレイ,ジェームズ.クーニー他 ■東京芸術劇場.プレイハウス,2020.6.12-14 ■6月公演も中止とは! イギリスも大変ね。 久しぶりのRSC英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー公演だから早々にチケットを購入したのに・・。 中止は12本目。 *劇場サイト、 https://www.geigeki.jp/performance/20200612p/

(中止)■コーカサスの白墨の輪  ■馬留徳三郎の一日

□コーカサスの白墨の輪 ■作:ベルトルト.ブレヒト,演出:レオニード.アニシモフ,劇団:東京ノーヴィ.レパートリーシアター ■梅若能学院会館,2020.5.24 *劇団、 http://tokyo-novyi.muse.weblife.me/japanese/pg564.html □馬留徳三郎の一日 ■作:高山さなえ,演出:平田オリザ,出演:田村勝彦,羽場睦子,猪股俊明ほか ■座高円寺,2020.4.4-12 ■午後一番のメールで、「新型コロナウイルス感染拡大防止に関わる杉並区の方針に基づき、座・高円寺は4月12日(日)まで休館を継続することとなりました。期間中に開催される青年団プロデュース『馬留徳三郎の一日』公演は中止とさせていただきます・・」。 11本目の中止。 4月前半は全滅に近い。 *青年団プロデュース公演 *尼崎市第7回「近松賞」受賞作品 *劇場、 https://za-koenji.jp/detail/index.php?id=2285

(中止)■DANCE to the Future 2020  ■ジュリオ・チェーザレ

□DANCE to the Future 2020 ■振付:渡邊峻郁,木下嘉人,福田紘也,木下嘉人,貝川鐵夫,髙橋一輝,福田圭吾,アドヴァイザー:遠藤康行 ■新国立劇場.THE PIT,2020.3.27-29 *劇場サイト、 https://www.nntt.jac.go.jp/dance/dtf/ □ジェリオ.チェーザレ ■作曲:G.F.ヘンデル,指揮:リナルド.アレッサンドリーニ,演出.衣装:ロラン.ベリー,出演:アイタージ ュ.シュカリザーダ,駒川敏章,加納悦子ほか ■新国立劇場.オペラパレス,2020.4.7-12 *劇場サイト、 https://www.nntt.jac.go.jp/opera/giuliocesare/ ■新国立劇場公演中止はチケ購入分で初めて、しかも4月度が対象になったのは痛い。 上記2本を含めて中止は合計9本になってしまった。

■パリ・オペラ座ダンスの饗宴

□デフィレ■出演:アマンディーヌ.アルビッソン,エミリー.コゼット,オーレリ.デュポン他 □エチュード■振付:ハラルド.ランダー,音楽:カール.チェルニー他,出演:ドロテ.ジルベール他 □くるみ割り人形■振付:ルドルフ.ヌレエフ,音楽:チャイコフスキー,出演:ミリアム.ウルド=ブラム他 (以上の3作品□を上映) ■東劇,2020.3.20-(オペラ.バスティーユ,2014.10収録) ■「デフィレ」はパリ・オペラ座バレエ団員と当生徒の250余名が舞台の奥から前へ行進するだけの内容なの。 パレードに近いわね。 プルミエ(ル)は簡単な挨拶ができる。 フィナーレの全員でのポーズは圧巻。 一度は観ておきたい作品よ。 「エチュード」は練習の基本から応用、組み合わせを複雑に、そして超絶技巧へ淡々と進めていく流れなの。 組体操のような場面もある。 飽きが来るのは単調だから? そして音楽が硬すぎる。 「くるみ割り人形」はファンタスティックな舞台になっている。 この作品は演出や振付に多くの版があるから毎回楽しめる。 これはヌレエフ版らしい。 でも編集で途中が切られている。 忙しない感じがした理由かな? 「くるみ割り人形」は組み合わせが悪い。 別の作品に替えれば前の2作品がより映えると思う。 *パリ.オペラ座バレエ.シネマ2020作品 *映画comサイト、 https://eiga.com/movie/92606/

■英国ロイヤルバレエ、茜と亮一プリンシパルの輝き

■出演:高田茜,平野亮一,ケヴィン.オヘハ,レスリー.コレア,吉田都,リポーター:遼河はるひ ■(NHK,2018.3.10放送) ■バレエ教室に通っている子供たちが観たくなる内容です。 ロイヤル・バレエの紹介映像と言ってよい。 プリンシパル高田茜、平野亮一にインタビューをするのは遼河はるひ、吉田都が付添として参加します。 そして「くるみ割り人形」のパ・ド・ドゥを二人が練習し本番をむかえるというストーリーです。  ロイヤル・バレエの親密なドラマチック・バレエは最高です。 特に「くるみ割り人形」は他舞団を圧倒している。 クリスマスツリーがニョキニョキ高くなる始まりの場面ではいつもドキドキしますね。 ここは省いていましたが。 季節外れのクリスマス気分に浸れました。 *NHKサイト、 https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=13620 *「このブログを検索」に入れる語句は、 高田茜 平野亮一

■シェルカウイ 踊りで世界を救う、41日の闘い

■監督:清水真紀子,出演:シディ.ラルビ.シェルカウイ,ディミトリ.ジュルド,ファビアン.トーメ,ジョニー.ロイド,パトリック.ウィリアムズ,パク.ウージュ,吉井盛悟ほか,ナレーション:森山未來 ■(日本,2016年) ■アントワープ出身シェルカウイが演出した「FRACTOS Ⅴ」の作成過程をドキュメンタリーにしている。 毛色の違うダンサー5人と演奏家3人が登場する。 シェルカウイ自身もダンサーの一人として踊る。 「情報が人を操作する世界」を描く。 情報が蔓延する世界は真実や事実から遠く離れてしまった。 言語学者チョムスキーが出処らしい。 シリア難民やベルギー連続テロなどを舞台に乗せて混乱していく様子をストーリーにしているようだ。 西洋と東洋の融合も考えている。 フラメンコ舞踊ファビアンと和太鼓吉井の練習風景が長々と続く。 フラメンコと太鼓の組み合わせは面白いが、二人の動きがどうしても合わない。 結局は大人の都合(?)で折り合いが着く。 シェルカウイは言う。 「・・過去を壊すこと手放すこと、そうすれば新たな生命が生まれる」。 「アートは既存システムを壊すためにある」。 スローモション風の振付だった「PULTO」を思い出してしまった。 この振付がシェルカウイのものだと分かる。 今回もダンサーたちがゆっくりと動き重なり探り合っていく親密な振付になっている。 本番舞台は数分しか映らなかったので何とも言えないが。 独特な身体動作に現代テーマを絡ませる彼の作品は当分目が離せない。 *SPICE、 https://spice.eplus.jp/articles/52773

■悔しさを、情熱に バレエダンサー岩田守弘

■出演:岩田守弘,茂木健一郎,住吉美紀,語り:橋本さとし ■(NHK,2008.12.9放送) ■「プロフェッショナル仕事の流儀」第104回番組です。 先日観た「 バレエの王子 」の続編のような内容でした。 どちらも日系ダンサーが主人公だからです。 ボリショイ・バレエ団ソリスト岩田守弘も低身長で主役になれない。 しかも肉体の衰えと闘う38歳。 最初の舞台が熊の縫いぐるみを被った役だと知った彼のショックが伝わってきました。 それでも彼は舞台を熟す。 「人より三倍のレッスンを課す」でも「役が回ってこない」苦しみが続く・・。 「一つの役に10人のライバルがいる」。 ボリショイの厳しさですね。 次に ショスタコーヴィチ「明るい小川」の脇役で踊る練習風景と本番映像が紹介されます。 訪れたチャンスに彼は手を抜かない。 茂木健一郎がインタビューをしますが話が弾まない。 岩田はサラリーマンの古き良き精神を持っているよ うに見える。 組織に対して真面目で順応です。 キャラクター・ダンサーとして生きていく道をいつも探している。 茂木健一郎はそれを感じ取ったのかもしれない。 ダンサーである父親からの教えでしょうか?  岩田の行動の背景には硬直したソビエト、そして舞団にも原因が有る。 「明るい小川」に出演できたのもペレストロイカのお陰だと彼は言っている。 岩田の履歴を調べると、退団後は国立ブリヤート・オペラ劇場芸術監督に就任し、ウクライナ独立派のバレエフェスティバルに参加してウクライナのブラックリストに載ってしまった(WIKIより)。 管理(経営)者としての行動でしょう。 彼は優秀なダンサー以上に組織で生きていく人として当番組に登場するだけの中身を持っています。 *NHKサイト、 https://www.nhk.or.jp/professional/2008/1209/index.html

(中止)■マザー MOEDER

■演出:ガブリエル.カリーソ,ドラマトゥルク:フランク.シャルティエ,出演: ユルディケ.デ.ブール,シャルロット.クラメンス他,舞団:ピーピング.トム ■世田谷パブリックシアター,2020.3.19-21 ■ 「ピーピング・トム『マザー』につきまして、新型コロナウイルス感染症の拡散防止のため、やむなく中止・・」。 ニャオーン! ついに来てしまった、あれだけ開催を頑張っていたのに・・。 7本目の中止よ。 *劇場サイト、 https://setagaya-pt.jp/performances/moeder202003.html *「ブログ検索🔍」に入れる語句は、ピーピング ・・ 検索結果は4舞台 .

■フリーバッグ FLEABAG

■作:フィービー.ウォーラー=ブリッジ,演出:ヴィッキー.ジョーンズ,出演:フィービー.ウォーラー=ブリッジ ■シネリーブル池袋,2020.3.13-19(ウィンダムズ劇場,2019年収録) ■これは芝居というより、どうみても漫談だろう。 作者自身が舞台に一人立つ。 実際には高椅子に座り続けるのだが一人十役はこなす。 いや、役より物真似に近い。 主人公は当にフリーバッグの意味に近い性格だ。 世界に対して、そして性に対して必要以上に奔放にみえる。 それにしても劇場(映像内)の観客はよく笑う。 よくみえないが女性の声が多い。 今日の映画館も若い女性が多い。 館内の笑い声も女性たちだ。 セックスを含め日常の出来事を直截に表現しているから取っ付き易いのだろう。 多くの話はカラッと乾いているから誇張に聴こえる。 でも主人公の姉が登場する場面はとてもリアルに語られていた。 作者には実在の姉妹がいるのかもしれない。 モルモットの話も同じだ。 子供の頃に小さな動物を飼っていたのだろう。 この二つは他と比較してネットリしていた。  調べると海外テレビドラマシリーズでヒットしていることを知った。 女性たちが笑っていたのも納得した。 ファンなのだろう。 テレビは分からないが今日の舞台は漫談的演劇と名付よう。 やはり演劇を引きずっていたからだ。 *NTLナショナル・シアター・ライヴ作品 *映画comサイト、 https://eiga.com/movie/92339/ *追記 3月初旬、・・別役実の訃報記事に目が行く。 彼の舞台を思い出そうと脳味噌がウロウロしている間に目の動きはマックス・フォン・シドーの訃報で止まった。 彼の出演した作品がパラパラと脳裏に飛び出してきた。 ベルイマンの記憶は前頭連合野にシッカリ保管されているようだ。 「戯曲より舞台が優先」から演出家と比べて劇作家は残らないのだろう。

(中止)■桜姫東文章

■演出:安田雅弘,出演:山本芳郎,倉品淳子,川村岳ほか,劇団:山の手事情社 ■東京芸術劇場.シアターウエスト,2020.3.14-17 ■6本目の公演中止で東京芸術劇場は全滅よ。 「 スカーレット・プリンセス 」の5月まで当劇場の観劇予定は無くなってしまった。 ところでスカプリの原作は「桜姫東文章」なの。 山の手事情社の舞台は観ておきたかった。 *劇団山の手事情社創立35周年記念公演 *劇場サイト、 https://www.geigeki.jp/performance/20200314tw/

■縛られたプロメテウス Prometheus Bound

■構成・演出:小泉明郎,出演:武藤将胤 ■港区立台場区民センター,2020.3.3-7 ■観客は何もない室に通され、そこでゴーグルを付ける。 室内を動き回ることができる。 まもなくゴーグルに映像が映し出され科白が聞こえてくる。 モノリス立方体が現れたり光の矢が飛ぶモノクロ映像だ。 品質は良いとは言えない。 それより科白が気にかかる。 その言葉は身体が壊れ死が近づいているように聞こえる。 映像と溶け合って夢の出来事に感じられる。 迫りくる死の予行演習をしているようだ。 ・・。 ゴーグルを外し次室に案内される。 椅子とディスプレイが並べてある。 次の観客が窓越しに見える。 前室と同期しながらディスプレイに役者が映し出される。 なんと声の役者は車椅子に座った難病ALS患者(後になって知る)だった。 次の観客を視界に入れながら、映像の役者を見つめ、その科白に再び集中する。 日常の愛も語るが、壊れゆく肉体をサイボーグに変えることを徐に話し出す。 そこに思いがけない<希望>が見えてくる。 ・・。 前半は(観客が)夢の端で死を思い浮かべ、夢から覚めた後半は(役者が)愛を確認し未来に希望を託す(、それを観客が観る)構造になっている。 予想もしなかった内容に衝撃を受ける。 これは演劇なのか? 演劇的興奮は確かにやってきたからである。 崩れゆく肉体と死、他者とサイボーグ、愛と希望、すべてが己の(未来の?)身体と強く繋がっていたからである。 *シアターコモンズ'20参加作品 *主催者サイト、 https://theatercommons.tokyo/program/meiro_koizumi/

(中止)■三つ折りの夜  ■Dance Speaks

□三つ折りの夜 ■演出・出演:勅使川原三郎,演奏:庄司沙矢香,出演:佐東利穂子 ■東京芸術劇場.プレイハウス,2020.3.6-8 ■公演は延期。 スケジュール未定だから中止と同じかな。 マラルメの詩、沙矢香のヴァイオリン、そしてダンス、新次元の舞台を観たかった。 コロナウィルスが理由で)の中止は4本目。 *劇場サイト、 https://www.geigeki.jp/performance/theater229/ □Dance Speaks ■舞団:スターダンサーズ・バレエ団 ■東京芸術劇場.プレイハウス,2020.3.13-15 ■「緑のテーブル」(台本&振付:クルト・ヨース)、「ウェスタン・シンフォニー」(振付:ジョージ・バランシン)の二本立て。 残念ね。 5本目の中止よ。 *劇場サイト、 https://www.geigeki.jp/performance/20200313p/

■ヴォツェック

■作曲:A.ベルク,演出:ウィリアム.ケントリッジ,指揮:ヤニック.ネゼ=セガン,出演:ペーター.マッティ,エルザ.ヴァン.デン.ヒーヴァー他 ■109シネマズ二子玉川,2020.2.28-3.5(MET,2020.1.11収録) ■この映画館は音響が大き過ぎて耳を塞ぎたくなる。 実際、指で塞いで観ていたの。 手が疲れてしまったわよ。 METライブビューイングは大音響の館が多い。 配給元の指示で音量変更ができないらしい。 この理由で新演出以外は観なくなってしまった。 日比谷でROHロイヤルオペラハウスのライブビューイングを観た時はとても良い音響だった。 METはロック・ライブと勘違いしているんじゃないかしら? この作品はスタッフの違いからキーワードがいつも動きまわる。 今回は「匂い」かな。 「酒の匂い・・」「血の匂い・・」「死の匂い・・」「・・の匂い・・」。 前回の舞台は「貧困」だった。 でも、どちらも苦しい言葉だわ。 子供が人形だと印象も違ってくる。 それと舞台がゴチャゴチャしていてまるで瓦礫の山のようにみえる。 その上から映像や照明を当てるから識別できない。 第一次世界大戦の混乱が肌で感じられるけどね。 でも映像を映像に撮るのは最悪よ。 画質は悪くなるし、カメラマンがその映像部分だけを撮るから全体の繋がりも断絶してしまう。 ライブビューイングにし難い舞台だった。 大音量もあって疲れてしまった。 次回からMETを観る時は耳栓が必要かもね。 もうオペラとは言えない。 *METライブビューイング2019シーズン作品 *作品サイト、 https://www.shochiku.co.jp/met/program/2087/ *「このブログを検索」に入れる語句は、 ケントリッジ