■ヘッダ・ガーブレル

■作:ヘンリック・イプセン,演出:宮田慶子,出演:大地真央,益岡徹
■新国立劇場・小劇場,2010.9.17-10.11
■しばらくは配役の関係説明が続きます。 判事の登場で物語が動きだします。 そしてレーヴボルグが登場したあとは舞台から目が離せなくなる。 面白くなる場面で休息。 コーヒを飲んで精神を集中させ後半に備えました。
しかし後半は緊張感が続きません。 本の原稿が出てきてしまったからです。 次が銃です。 モノの話題がうまく人間関係の深みに繋がらないと面白みが半減します。 これに陥りました。 原稿を返却しない場合の良い手続きはあるのか? 銃を渡したことをどのように弁護すればよいか?等々舞台を観ながら考えてしまったからです。 終幕近くは再び盛り上がりましたが原稿や銃のおかげで感動が減少しました。 判事の最後のセリフ「ふつうはし(な)ないんだが」がよく聞き取れなかった。 劇を終わらせるセリフなのではっきりしたいところです。
ヘッダがとてもクールな感じなのでパンフレットの俳優をみるとなんと大地真央だと知りました。 彼女を舞台で見たのは初めてです。 彼女のロボットのようなしゃべりかたはもちろん演出なんですよね。 父の肖像画を見上げる時の彼女の意識・無意識の内はわかりません。 だぶん日本人とは違うのでしょう。 このような場面は原作を読まなければ観てはいけないのだと言われてるようです。
*NNTTドラマ2010シーズン作品
*劇場サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000322_play.html