■マクベス

■作:ウィリアム・シェイクスピア,演出:マックス・ウェブスター,出演:デヴィッド・テナント,クシュ・ジャンボ,カル・マカニンチ他
■吉祥寺オデオン,2025.2.5-(ドンマー・ウエアハウス,2024.1収録)
■ムリムダムラの無いスピーディな展開です。 早送りで観ているようです。 魔女の予言を信じる、と言うよりは、命令です。 マクベスは命令として受け取り、深く悩み迷うが体がどんどん動いていく。 これがスピード感を増幅しています。
役者も巧い。 シェイクスピアの科白も加速度を付けてビシビシと決まっていますね。 5mx7mの何も無い白い平面の舞台を縦横無尽に動き回る。 暗くてよく見えないが3方が客席のようです。 役者たちは時々カメラを意識する。 観客がいてもです。 しかも観客はヘッドホンを付けている・・? 録画の為の特別舞台・・?
シェイクスピアのチャンバラ劇はこの手の演出が近頃多い。 ナショナル・シアター(NT)も同様でしょう。 英語を母語とする観客はどう観ているのか分かりませんが、しかし心身に直接迫る演劇的感動は少ない。 咀嚼し直してから、やっぱり本場は凄い!と頷く感動でしょう。