■アルルの女 ■ボレロ
*以下の□2作品を観る.
■彩の国さいたま芸術劇場・大ホール,2025.7.11-13
□アルルの女
■振付:金森穣,音楽:ビゼー,衣装:井深麗奈,映像:遠藤龍,照明:伊藤雅一,出演:井関佐和子,山田勇気,舞団Noism■隅々まで緊張感が漂う舞台だ。 美術も照明も申し分ない。 うろ覚えだったが粗筋は追えた。 劇的舞踊といえる。
舞台は20cm幅の四角い枠が嵌め込まれている。 途中、ダンサーに合わせて小さな枠も重ねられる。 枠(フレーム)は物語を強く浮き出させる。 明暗の強い照明も劇的さを倍増させる。 ダンサーのスローな動き、特に歩き方はSCOTに通ずる。 隙のない舞台だ。 椅子や机を動かしたり扇や刀を使う場面もあり楽しい。 久しぶりのNoismを堪能した。
許婚ヴィヴェット、祖父、母ローズそして息子フレデリが次々といなくなり一人残る道化のような弟ジャネ。 心理的な流れもしっかり舞踊に溶け込んでいた。 しかし不在のアルルの女が弱い。 そのぶんローズとフレデリの母子関係が強く出てしまった。 これは演出か?
□ボレロ
■振付:金森穣,音楽:ラヴェル,照明:伊藤雅一,出演:井関佐和子,舞団Noiam
■映像舞踊「BOLERO」を除くとNoismの「ボレロ」は初めてかもしれない。 ベジャールを含めこの作品はよく観ているが、円環をあえて壊すところがいい。 色調は黒から銀へ変化していく。 徐々にすすむ曲の高揚感と比例していた。
今日の二本は刺激的でどちらも気に入った。 さいたま迄足を運んだ甲斐があった。
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