■影のない女
■原作:フーゴ・フォン・ホーフマンスタール,訳:高橋英夫,演出:倉本朋幸,出演:寺中友将,清水みさと,山井祥子ほか,劇団オーストラ・マコンドー
■吉祥寺シアター,2025.3.24-31
■役者の声が耳に入るが即すり抜けて霧散してしまう。 集中して聴かないと言葉の意味さえ蒸発していく。 戸惑いました。
詩小説を朗読している感じだが、その言葉は役者身体の奥から発していない(ようにみえる)。 棒読みに聞こえる場面が多々ある。 これが違和感の原因でしょう。
また組体操のような動きを入れてくる。 チェルフィッチュが微妙な動作で科白と身体の関係に迫るのとは違い、これが科白と役者の解離を一層大きくしてしまった(ように思える)。
ところで、ガラス張りで薄緑や薄青色に変化させる舞台床が映えていました。 そこに船を浮かべた場面は素晴らしい。 鷹の鳴声も舞台を引き締めていた。 後半、リズムがでてきて照明も忙しくなり盛り上がってきましたね。
この作品はオペラで観ています。 が、演劇は別物かもしれない。 チラシに「森鴎外が名訳を残した巨人ホーフマンスタールの深淵に迫る」と書いてある。 でも、深淵に入り込むことは残念ながら叶いませんでした。