■源氏物語
■原作:紫式部,演出:レオニード・アニシモフ,台本:中澤由佳,出演:安部健,麻田枝里,大坂陽子,岡崎弘司ほか,劇団:TOKYO・NOVYI・ART トーキョウ・ノーヴェイ・アート
■梅若能楽学院会館,2025.5.11
■どのような舞台かな? タイトルでは想像できない。 楽しみですね。 おや? 会館前に新しいビルが建っている! レストランも入っている。 でも会館は変わっていない。
先ずは20人くらいの役者が登場し舞台に座る。 ほぼ座ったままです。 女性陣は白化粧が厚い。 そして客席を背にしているので長い髪が目立つ。 男性たちは地謡座に陣取り演奏などを担当する。 衣装以外は略素顔です。
脇座前に進行役の桐壺宮が座り何か書いている。 いや、紫式部かもしれない。 そして「桐壺」から始まる。 帖の順番は憶えていないが「帚木」「空蝉」「夕顔」・・と続く。 帖あたり7分くらいか? 飛ばした帖も沢山ある。 「まぼろし」「くもがくれ」まで続いたでしょうか?
科白は淡々とゆっくりと喋ります。 帖ごとの女主人公は人形のように機械的に微妙に動く。 表情もそれに合わせている。 そして科白の後に歌を披露する。 この歌が効いていましたね。 驚きは光源氏が実役者として登場しなかったことでしょう。 これで女主人公の存在が際立ち、しかも容易に抽象化できた。 この劇団らしい舞踏的舞台です。
台詞は要約で解説的に聴こえる。 源氏物語の全体を掴もうとしたところは面白い。 でも粗筋の域を出ない。 源氏物語を読んでいることが条件かもしれない。 過去に読んだ内容と役者を重ね合わせて物語を膨らませる。 このような舞台でしょう。
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