■実験浄瑠璃劇、毛皮のマリー

■作:寺山修司,演出・出演:加納幸和,監修:寺山偏陸,作曲:鶴澤津賀寿,杵屋邦寿,出演:武市佳久,二瓶拓也ほか,劇団:花組芝居
■下北沢小劇場B1,2019.6.8-16
■演奏の三味線と太夫の詞章は録音だけど役者科白がその間を埋めていくからとてもリズミカルだわ。 役者身体に余裕ができるからよ。 過剰な小道具と衣装が狭い舞台を余計に熱くする。 寺山修司の論理の角を丸くしていくように滑らかで膨らみのある演出が素晴らしい。 役者が絶えず動き回るから劇的場面が一度も無かったのが残念ね。 でも、これは浄瑠璃リズムと合わないからしょうがない。 マリー役加納幸和は三輪明宏の再来のようで最高! だって、声が三輪の若い時に似ているからよ。 そして楽日はどこかが違う。 いつも以上に濃密な時間を過ごせたわ。
*CoRichサイト、https://stage.corich.jp/stage/99777