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■悪童日記

■原作:アゴタ・クリストフ,翻訳:堀茂樹,台本・演出:山口茜,劇団:サファリ・P他 ■Peatix・配信,2024.4.27-(THEATRE E9 KYOTO,2024.4.12収録) ■原作も知らず、すべてが曖昧のまま舞台は進んでいきます。 ・・少年らしき二人と祖母の関係がみえてくる。 背後には戦争が迫っているらしい。 母もいつのまにかそこに居るが、役者5人が識別できず詳細を気付けない。 司祭と聞いて場所はキリスト教圏と分かる。 終幕、戦場帰りの父も姿を現す・・。 戦争の悲惨と家族の崩壊を描いているようです。 東欧や中東などの戦争や内乱に結びついていく。 戦争下の生活を思い描けるか?を問うているようにもみえる。 ここで「悪童日記」について調べる。 1986年の作らしい。 19世紀末の物語とみていたが時代も場所も書かれていない。 双子少年と家族間にある暴力性、宗教の教えはどれも古臭い。 世界は考えている以上に古い儀礼や慣習で動いている。 このようにも聴こえる。 役者たちが机を動かしながら物語を進めていきます。 そこに切れ味の鋭い動きやダンスそして科白が入る。 簡素で写実的な台詞です。 双子は悪童そのものだが、戦争を肯定してしまう世界と比較すれば彼らは些細な存在なのかもしれない。 記録映像用の固定カメラで撮影しているらしく、パソコンでは役者の表情は見え難い。 カメラをあと2メートル舞台に近づけば役者がよりハッキリするはず。 でもこれだと客席の中にカメラを設置することになりそう。 やはり小劇場の映像配信は確認用でしかない。 *サファリ・P第10回公演 *CoRich、 悪童日記 *「ブログ検索🔍」に入れる語句は、山口茜 ・・ 検索結果は4舞台 .

■2019年舞台ベスト10

□ トロンプ・ルイユ   演出:野木萌葱,劇団:パラドックス定数 □ なのはな   演出:倉田淳,劇団:スタジオライフ □ 恐るべき子供たち   演出:白井晃,出演:南沢奈央ほか □ シベリアへ!シベリアへ!シベリアへ!   演出:三浦基,劇団:地点 □ 実験浄瑠璃劇,毛皮のマリー   演出:加納幸和,劇団:花組芝居 □ ジャンxKeitaの隊長退屈男   演出:ジャン・ランベール=ヴィルド,出演:三島景太 □ 怪人二十面相   演出:山口茜,劇団:サファリ・P □ あつい胸さわぎ   演出:横山拓也,劇団:iaku □ 寿歌   演出:宮城聰,劇団:SPAC □ 冒した者   演出:野村眞人,劇団:速度 *並びは上演日順。 当ブログに書かれた作品から選出。 映画(映像)は除く。 *「 2018年舞台ベスト10 」

■へそで、嗅ぐ

■演出:山口茜,ドラマトゥルク:ウォルフィー佐野,出演:福角幸子,高杉征司,芦谷康介ほか,劇団:トリコ・A ■こまばアゴラ劇場,2022.8.20-23 ■「へそは胎児の口だった・・」。 此の世に生まれる迄はとても大事だったが今では不用になってしまった。 臍はもはや無用の長物なのか? 舞台がお寺とは意味深ですね。 此岸と彼岸の境界のためいろいろな人が集まる。 はたして作務の永山や隣に住む女和江など境界にいるような人が登場します。 そこへ住職の次女一家が寺を引き継ぐことになる。 次女の仕事は仲人業らしい。 俄然物語が騒がしくなる。 寺に居候する和江や永山を結婚させようとする。 結婚は無用を有用にすることです。 「結婚は幸福になることではない!」「結婚は妥協だ!」。 次女の言葉にもそれが表れている。 彼女の夫も結婚観は保守現実的ですね。 もう一人、境界人に加えるのは寺の住人である長女です。 彼女は先天性脳性マヒらしい。 役者として自然体で舞台に馴染んでいました。 結局、次女とその夫はこの寺を出ていくことになる。 寺の住人達は無用から別れさせようとする次女の偽善を見破っていたようです。 この芝居を観る直前に偶々「現代優生学の脅威」という本を読んだが、舞台をみながら思い出してしまいました。 本の感想は Twitter に投稿済。  *劇場、 http://www.komaba-agora.com/play/12719

(中止)■砕かれた四月

■原作:イスマエル・カダレ,翻訳:平岡敦,台本・演出:山口茜,福永武史,劇団:サファリ・P ■森下スタジオ,2021.1.28-31 ■「新型コロナウィルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言が発令されたことにより、現状を鑑みた結果、東京公演を中止・・」。 今年も厳しい年になりそうね。 昨年から続くチケ購入後の中止累計は30本目。 *サファリ・P第7回公演作品 *劇団、 https://stamp-llc.com/stage/shigatsu_prototype/index.html

(中止)■へそで、嗅ぐ

■作・演出:山口茜,ドラマトゥルク:ウォルフィー・佐野,出演:豊島由香,福角幸子,高杉征司ほか,劇団:トリコ・A ■こまばアゴラ劇場,2021.9.2-6 ■「この度、2021年9月2日(木)ー9月6日(月)に開催を予定しておりましたトリコ・A演劇公演2021「へそで、嗅ぐ」は、現在の新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、中止とさせていただきます」。 再び中止が多くなってきた・・。 コロナでのチケ購入後の中止は2020年2月に始まり今日迄で34本目よ。 *劇場、 http://www.komaba-agora.com/play/11170

■透き間

■台本・演出:山口茜(イスマイル・カダレ「砕かれた四月」より),作曲:増田真結,振付:足立七瀬,出演:高杉征司,芦谷康介,達矢ほか,劇団:サファリ・P ■東京芸術劇場・シアターイースト,2021.3.11-13 ■舞台には2m四方の台が4x4=16個作られている。 その台の間をぬい、台の下を這い、5人の役者が動き回る。 その動きは振が付いている。 ダンスに近いですね。 科白もそれに合わせて詩的に聴こえる。 初めて聞く作者と作品です。 配られたチラシの登場人物と場面構成を読んでいなければストーリーは意味不明です。 読んでいても同じかもしれない。 役者の動量と話量が比例しないからです。 台詞が少なすぎる。 このため科白が身体に絡んでこない、ダンスも科白も別々でみると面白いが・・。 「掟(カヌン)と呼ばれる伝統的な慣習法に支配された」世界が遠くて敷居の高い舞台に感じられた。 *サファリ・P第8回公演 *劇場、 https://www.geigeki.jp/performance/theater301/

■怪人二十面相

■原作:江戸川乱歩,演出:山口茜,出演:高杉征司,日置あつし,芦谷康介,達矢,佐々木ヤス子,劇団:サファリ・P ■こまばアゴラ劇場,2019.8.1-4 ■科白と身体の独特なシンクロナイズに驚きました。 5人の役者が素早く入れ替わって怪人二十面相の変装を成し遂げる過程は見事です。 言葉も変装していく。 「いつ変装したか覚えていない」と怪人自身が言っている。 彼の人格は一つだと思っていました。 これが崩れてしまった。 彼は二十(=多くの)の他人からできている。 次々と他者に変身していく舞台は不思議感が漂います。 考えさせられました。 科白の連なりを役者間で引き継いでいく舞台はよくある。 でも言葉はそのまま次の役者の身体に移るだけです。 しかし怪人二十面相という変換機構を通すと言葉も身体も変装して次に引き継がれていく。 言葉が引き継がれる身体に反発力が有るから出来ることなのでしょう。 日常動作をダンスに変換しているのも成功の一因です。 科白が身体動作と結合分離を繰り返しこの変換が完成されるということが分かりました。 床穴ライトや指輪ライトなどスポット照明の使い方も面白い。 まとまり過ぎている感じもある。 怪人二十面相が何者なのか?今やっと理解できました。 *サファリ・P第6回公演 *劇場website、 http://www.komaba-agora.com/play/7973