■気狂い裁判

■作・演出・出演:向雲太郎,出演:飯田孝男,野嵜好美,奥村勲,劇団デュ社
■こまばアゴラ劇場,2016.12.2-11
■役者たちは日常衣装ですが白塗で登場します。 でも雲太郎の衣装はツンです。 淵を黒く塗りキョトンとする彼の目はファンタステック・プラネットのドラーグ族のようです。 動きも似ている。
核戦争が終わりシェルター内に生き残っている原子力施設の博士、所長、研究員の3人と逃げ込んできた男(雲太郎)が裁判ゴッコをする話です。 被告になり過去の戦争犯罪人として有罪にされていく。 エノラ・ゲイの広島原爆投下場面は詳細です。 リトルボーイはポコチンになり研究員の股に落下していく。 そして男と研究員(野嵜好美)はシェルターから核汚染の地上へ出て行くところで幕が下りる。 地上はいつも気狂い裁判だった。 しかしこの今、ほんとうの地上の風景を見たい!とおもったのでは・・。
舞台が複雑にみえるのは白塗りや裸の効果も大きい。 途中のヘンテコなダンスも活きています。 ダンサーである作者は近頃芝居に転向したらしい。 寄せ集めの身体言語に楽しさがあるのは作者の方向性と一致しているからでしょう。
*チラシ、http://stage.corich.jp/img_stage/l/stage63297_1.jpg?1481237930