■愚者たちの機械学、大反復劇あるいは戯作者式イマジ音楽劇

■演出:J・A・シーザ,出演:演劇実験室◎万有引力
■川崎市アートセンタ・アルテリオ小劇場,2016.12.1-4
■どこかで見たような場面が断片的に続く。 台詞も抽象が多く単語だけが耳に残る。 唯一祖父との関係が断片を繋ぎ合わせていたけどタイトルに沿った内容にみえる。 美術も闇の帝国マグリット風にみえたけどいつも以上に幾何学的なの。 この為かパフォーマンスのような観後感を持ってしまった。 
科白が音楽・照明・美術・衣装と結び合って役者の身体がトランスに入り観客の身体と同期する。 でも科白が抽象のため起爆剤が欠けてしまい醒めた同期しか得られなかった。 寺山世界はベースに西洋系と東洋系の二つがあるけど特に西洋は台詞が鬼門なの。 やはり東洋起源の生身の台詞が含まれないと醒めてしまうからよ。 ところで共同演出は新しさが出てくるはず、これからが楽しみね。
*劇場サイト、http://kawasaki-ac.jp/th/archives/detail.php?id=000192&year=2016