■DANCE to the Future 2016 Autumn ダンス・トゥ・ザ・フューチャー

■アドバイザ:中村恩恵,振付:貝川鐵夫,木下嘉人,宝満直也,福田紘也
■新国立劇場・小劇場,2016.11.18-20
■ダンスには狭く感じる舞台だ。 ダンサーが五人になると息が詰まる。 第三部の「即興」は6人も登場するので渋谷の繁華街道端でワイワイしているだけにみえた。 とりあえず客席前3列を舞台に組み込めばよい。 しかし舞台を広くするとバレエテクニックが増える予感もする。 振付家は冒険を避けバレエから離れられなくなる。 本日の上演は7作品。 この中でビビッと感じたのは以下の二つ(上演順)。
1.「ブリッツェン」(振付:木下嘉人)
ダンサーたちの動きが引き締まっていた。 3人のまとまりも良い。 音楽の選択も合っていた。 バレエを越えていたところがいい。 一番印象に残った。 
2.「福田紘也」(振付:福田紘也)
真面目な作品が多い中でこれは羽目を外していて楽しい。 机を使った手足の動きが面白い。 初めての振付で清水寺から飛び降りたのがよかった。 でもコーラを何度も飲むので見ていてハラハラした。 拍手が少なかったのは観客が保守的だからである。
そのほかの作品では、「ロマンス」(振付:貝川鐵夫)は音楽が平凡である。 振付と相性が良かったが冒険をしてもよい。 「Disconnect」(振付:宝満直也)は音楽とダンサーの動きが非同期でせわしなかった。 お互いの良さを相殺してしまった。 「即興」のピアノ、ヴァイオリン、オーボエ演奏は楽しませてくれた。
*NNTTダンス2016シーズン作品
*劇場サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/dance/performance/151224_007947.html