■眠れる森の美女

■演出・再振付:熊川哲也,音楽:P・I・チャイコフスキ,指揮:井田勝大,出演:中村祥子,遅沢佑介,Kバレエカンパニ
■恵比寿ガーデンシネマ,2016.11.26-12.9(東京文化会館,2016.6.11収録)
■舞台にすんなり入っていける。 序幕は青と紫で統一されていて心が休まるからよ。 振付では手の繊細な動きが東洋的にみえる。 手は多くの意味を作り出し物語を呼び寄せるの。 
オーロラ姫が16歳になった一幕は全体が黄と緑に変わる。 沢山の精霊が登場するけど名前を聞いただけで物語を豊かに膨らませることができる。 音楽も寄り添っていて舞台に乱れがみえない。 
眠りに入った二幕は茶で統一。 衣装はバッスル・スタイル風で驚きね。 でも王子がカラボスをやっつけて姫を救い出す流れはちょっと急ぎ過ぎてリズムが狂ったわ。
三幕の結婚式は金色よ。 時間をたっぷり取っているからダンサーたちを十分に堪能できた。 姫中村祥子は力強い。 余裕の踊りね。 王子遅沢佑介も彼女の鋼鉄ボディをしっかり受け止めていた。 あと宝石の精井澤諒と青い鳥池本祥真も目に留まったわ。 ダイナミックだけど井澤は剛で池本は柔と言ったところかしら。 Kバレエカンパニーの舞台は独特な個性があって「うーん、ナルホド!」と感嘆の連続ね。
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