■スカパン

■原作:モリエール「スカパンの悪巧み」,演出:串田和美,出演:大森博史,武居卓,小日向星一ほか
■神奈川芸術劇場・大スタジオ,2022.10.26-30
■1994年7月にシアターコクーンで「上海バンスキン」を観て、いたく感動したが同年初演の「スカパン」は見逃してしまい結局は、今日になってしまった。
簡素な照明やスピーカそして引幕がとてもいい。 進行転換に使う幕の開閉も歯切れが良い。 下町芝居という感じだ。 それにしてもスカパン串田和美は声が嗄れて萎びたアルレッキーノに見えた。 串田・小日向の親子出演だったが世代交代が感じられる。
旅芸人一座がやって来てスローモーな動きをする幕開き、スカパンが仮面を被り転げ回る場面、暗い照明のなか若者4人が遊び回る様子、大団円での円舞光景、そしてスカパンが倒れる終幕、喜怒哀楽を昇華した演出家の形が表現されていた。
保守的な社会の姿に反抗する若者が元の鞘に収まる結末も、「先のことはくよくよしない」「何もやらないより良い」スカパンの行動で、観客にも元気を与えてくれる舞台だった。
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