■階層

■作・演出:岡田利規,映像:山田晋平,キャスト:オーディションで選考された市民ほか
■東京芸術劇場・シアーターイースト,2022.10.19-25
■観客15名は厳かに場内に入り客席に座る。 幕が上がると前回の客が映像を観みている姿が舞台にみえる!? 次は我々の番だ。 舞台に登ると奈落のような割れ目があり下を覗くとガラス板が立てられている。 そこに映像が映し出される。 2階から芝居を観ている感じです。
役者たちは例のフニャフニャ動きで科白を喋る。 そして奈落に落ちた理由や表舞台への嫉妬を語る。 ここは衣・食・眠が不要で永遠に生きられるらしい。 これは演劇論なのか? それとも社会の格差問題を語っているのか? 何とも言えません。
観客と映像役者との階差、それも観客から見難い物理位置など変わった構成に考えさせられました。 しかし演劇空間が立ち上がったかと言われると疑問符が残ります。 それよりも科白が意味深く聞こえました。 戯曲を読みたくなる作品です。 客同士を対面させるのは(舞台側の客は演技もできるし)楽しいですね。
この数日は池袋へ通っているが、 西口公園の「嵐が丘」で片桐はいりが歩きまわっているのをいつも目にします。 気合が入ってますね。
*東京芸術祭2022参加作品