■プティ・コレクション

*下記の□3作品を観る。
□プティ・セレモニー/小さな儀式
■振付:メディ・ワレルスキー,音楽:ヴィヴァルディ他,出演:小林美奈,成田紗弥,堀内將平ほか,舞団:Kバレエ
□プティ・バロッコ/小さな真珠
■振付:渡辺レイ,音楽:C・エイヴィンソン他,出演:飯島望未,山田夏生,石橋奨也ほか,舞団:Kバレエ
□プティ・メゾン/小さな家
■振付:森優貴,音楽:S・ラマニノフ,出演:辻久美子,世利万葉,日高世菜ほか,舞団:Kバレエ
■神奈川芸術劇場,2022.9.30-10.1
■ローラン・プティに関連した公演か? いや、違った。 チラシをみると「プティ」は本来の意味に従う。 それも「いとうつくし」と訳すらしい。 なんとなく分かった(?)
「小さな儀式」のダンサーたちは正装で踊る。 ピナ・バウシュを思い出させる音楽・振付がところどころにみえる。 しかし動きはより激しく硬い感じだ。 優雅というか、落ち着きはある。 ジャグリングや白い箱など小道具も多く取り入れている。 でも、よくわからない舞台だ、解説を読んでも。 演出家の思考過程が複雑に現れている作品だった。
「小さな真珠」はダンスを創る楽しさが伝わってきた。 音楽も複雑な絡み合いを奏でていて面白い。 女性ダンサーの衣装はサルートらしいが舞台に似合っていた。 ダンスを観る楽しさがあった。 後味の切れも良かった。
「小さな家」は「小さな儀式」が描いた(狭い)社会をより広げた作品だ。 それは白と黒、天使と悪魔などの対立項で構造を明確化している。 ラフマニノフのピアノに合わせるのでダンサーのテンポは速い。 しかし衣装がゆるゆるで身体がよくみえない。 床に敷き詰められた紙屑が多すぎて動きにも雑音が入る。 現代社会の一面を表現しているが修飾過多にみえる。 もっとスッキリさせても意図は伝わったとおもう。
「小さな儀式」も「小さな家」もヨーロッパの匂いを強く感じさせてくれた。 でも「小さな真珠」は違う。 「ダンスは20世紀に出尽くしている」「新しいものをつくり出すより共感できるものを探りたい」。 「プティ」とは何か? 渡辺レイのインタビューにその答えがあるようだ。
*「ブログ検索🔍」に入れる語句は、森優貴  ・・検索結果は4舞台.