■God Bless Baseball

■作・演出:岡田利規,出演:イ・ユンジェ,捩子ぴじん,ウィ・ソンヒ,野津あおい
■あうるすぽっと,2015.11.19-29
■日韓米の役者が野球の話をする舞台です。 但し米国は声だけの登場。 話題は台湾まで広がる。 野球のルールや歴史、球団や選手など具体的で興味が持てます。 韓国と日本の違いをさらりとした対話で競い合っていく。 そこに米国が相槌を打つ。 演出家の「日韓問題を消極的に扱う・・」は見事です。 でも水をまき散らし背景美術を壊す終幕は核の傘を離れ新しい方向に進もうとしているのか?よくわからない。 しかも本当の水を撒くという動作は演技が出来ないため日常に戻ってしまう。 絶好調だった舞台を湿らせてしまった。
韓国役者は手足をフニャフニャさせながら台詞を喋る練習がもう少し必要ですね。 硬さがみえました。 それよりもイチロー選手である捩子ぴじんの動きと科白が効いていました。 チェルフィッチュのリズムとは違います。 お互い共鳴できていたとは言えないが、狙い通りの舞台になって演出家はほくそ笑んでいるはずです。
*2015年F/T「融解する境界」」参加作品
*劇場、https://www.owlspot.jp/old/performance/151119.html