■風の又三郎-Odyssey of Wind-

■演出:小池博史
■吉祥寺シアタ,2014.10.8-13
■風の精たちの遊び戯れる姿がとてもリアルで楽しかったですね。 誰しも子供時代を経験しています。 ですから子供を演技する場合はそのエッセンスを見逃さないでしょう。 リアルというのは現実と想像が融合し且つこの二つを越えるものです。 それは子供同士の間にも表れます。 馬で駆けまわる場面は舞台に上り一緒に走りたくなりました。 風精と子供は同じです。
尺八やガムラン?などの演奏はゆったりした時間を作っていて、役者の騒がしい動きや科白と上手く混ざり合っています。 謡?もあり日本を越えアジア的な複雑な面白い音楽でした。 美術はキリコが描くような煙突と階段の抽象性で舞台を引き締めていました。 衣装はちょっと冴えなかった。 たぶん風の精の豊かな動きと静的な美術に挟まれ方向を見失った為でしょう。
映像を含めた総動員のパフォーマンスでしたが、全てが有機的にまとまった充実の舞台でした。
*主催者、宮沢賢治シリーズ(kikh.org)