■半神

■原作:萩尾望都,演出:野田秀樹,出演:明洞芸術劇場
■東京芸術劇場・ブレイハウス,2014.10.24-31
■入場時に通訳用イヤホンが配られました。 この作品は舞台を観るのが初めてなので、「小指の想い出」の二の舞いになるのでは? 不安が過りました。 やはり最初は同時通訳で入っていけません。 しかしスピードを少し落としたリズムのため途中で舞台を捕まえることができました。 
主人公の結合双生児は肉体や自我そして他者などから来る根本問題を抱えていることがみえてきます。 祖父から孫までの家系で繋がる人間世界は儒教的にみても韓国の役者に受け入れられたのではないでしょうか? エジプト、ギリシャなどの神話や旧約聖書をごちゃ混ぜにしたもう一つのベンゼン世界も漫画的ですが巧く人間世界と繋がっています。
そして役者たちはとても鍛えられている感じですね。 同時通訳のため言葉遊びが不発でしたが、作品の面白さを十分に出し切っていました。 終幕の霧笛場面はジーンときてしまいました。 カーテンコールでは客席がスタンディングオベーションでしたよ。 野田秀樹も舞台にあがりましたね。 ほぼ総立ちは「オセロ」以来です。
*劇場サイト、http://www.geigeki.jp/performance/theater063/