■ジキル&ハイド  ■出口なし

■神奈川芸術劇場・ホール,2014.10.24-26
□ジギル&ハイド
■原作:R·L·スティーブンソン,演出:小野寺修二,出演:首藤康之
■化学実験机の裏が鏡になっているの。 その脚を外し鏡としてぶら下げてその周りで踊る首藤。 でも鏡はただの板にみえる。 照明の工夫が足りないのね。 鏡で二重人格を表現したかったようだけど不鮮明な舞台だった。 でも彼のセクシーさが表現されていたのは満足よ。 そして選曲も気に入ったわ。 そういえばソロは初めてかもしれない。 彼の髪型や衣装を真似た男性客をホールで何人も見たけどモテるのね。 でも「空白に落ちた男」以降は良い作品が少ないようにみえる。 小野寺と首藤の身体性の違いが原因かしら?
□出口なし
■原作:J・P・サルトル,演出:白井晃,出演:首藤康之,中村恩恵,りょう
■面白い舞台だわ。 軸は演劇に傾いているけどダンスと演劇のどちらも生きている。 りょうの登場が二つを結び付けたのね。 首藤・中村コンビが対照的な内向きだから一層関係が膨らむ。 舞台上の部屋や椅子そして天井の蛍光灯も想像を掻き立ててくれる。 衣装も素敵!
男一人に女二人、しかも一人の女は同性愛者。 この組合せなら地獄から逃げられるはずよ。 ・・でも性を超えても出口はナシ。 サルトルって厳しすぎない?
ダンスと演劇について色々と考えてしまう内容だった。 もちろんサルトルもね。 充実な時を過ごせた気分だわ。
*劇場サイト、http://www.kaat.jp/d/dedicated_others