■星の王子さま

■作:サン=テグジュペリ,演出:レオニード.アニシモフ,テキスト:アリエ.ヴァレ,ムーブメント:山本光洋ほか,劇団:東京ノーヴイ.レパトリーシアター
■東京ノーヴイ.レパートリーシアター劇場,2020.2.28-3.1
■詩的な舞台です。 中世日本や古代中国の衣装を着て、暗い中をゆっくりと歩く役者にスポットを当て、発声は抑えて淡々と喋り、さり気なく形を見せる動きは様式の美学を感じさせます。
太夫らしき身なりの語り手が、下手に座って物語を進めていく。 王子だけ白マスクを被っての登場です。 合わせた白衣装がフランス映画で見るパントマイム芸人を思い出させてくれる。 上手に座っている音楽隊の着物も白系のようです。
「たいせつなことはね、目に見えないんだよ・・」。 科白の意味を全体の印象感覚から捕えようとしている。 原作を読んでジワッと感動していれば、その記憶が舞台印象と補足し合って深みが増すはずです。 先日の「宣告」とは逆ですね。 「読んでから観ろ、・・」が似合う舞台です。
*第30回下北沢演劇祭参加作品
*CoRichhttps://stage.corich.jp/stage/102747