■ザ・ミスト The Mist

■出演:ルーン.プロダクション
■神奈川芸術劇場.ホール,2018.10.25-28
■「ベトナム人の生命の源”米”をテーマに、農村の生活を描いたダンス・・」とある。 肩の張らない舞台だった。 ダンスはコンテンポラリ風だ。 古典バレエ風もある。 振付の多くは稲作から取ったのだろう。 演奏は民族楽器が受け持っている。 ベトナム語の歌詞は恋愛模様を謡っているようだ。 小道具は笊、桶、竿、糸車、竹や木の棒そして稲束。 衣装は簡素だがアオザイもみえる。 
田舎の祭り風景を思い出してしまった。 木魚や鏧子(けいす)を楽器にして読経もある。 獅子舞(?)も登場し不可思議な懐かしさがある。 しかしダンスだけが現代風で面白い違和感を持ってしまった。
コメを作るベトナムと日本は日常行事が似てくるのだろう。 しかも仏教徒が多い。 渦巻をしている円錐形の置物が何度も登場したが、これをみてホーチミン市の仏教寺院に大きな渦巻線香があったことを思い出してしまった。 今のベトナム舞台は伝統風景にヌーヴェル・ダンスを重ねるような混沌な時代なのかもしれない。
DanceDanceDance@YOKOHAMA2018参加作品
*劇場サイト、http://www.kaat.jp/d/mist