■フォリーズ Follies

■脚本:ジェームズ.ゴールドマン,音楽:スティーヴン.ソンドハイム,演出:ドミニク.クック,出演:イメルダ.スタウトン,トレーシー.ベネット,ジェイニー.ディー他
■TOHOシネマズ日本橋,2018.10.19-25(オリヴィエ劇場,2017年)
■ニューヨークにあるレヴュー劇場が解体されると聞いて、かつて活躍した人たちが劇場に集まり思い出に浸るストーリーなの。 1971年初演のブロードウェイ・ミュージカルよ。 
舞台は1971年だけど1941年と同時並行して物語は進むの。 つまり30年差のある二人一役ということね。 女優だったサリーが好きだったベンと再会し今からやり直そうとする。 サリーの夫バディやベンの妻フィリスを巻き込んでどうなるかと思いきや結局は元に戻る。 ・・ゥフフ。 30年前の出会いまで遡って演じるから彼ら4人の人生が見えてくる。 米国の豊かさを背景に登場人物たちの青春時代が光り輝いているのが素晴らしい。 
三曲目くらいから歌詞とストーリーが一致してきたので面白くなったわね。 1945年にベンとバディが戦場から帰ってきて新聞を広げると一面に「WAR ENDS」。 ここで幕かな?とみていたら4人のFOLLY話が続くの。 ちょっと諄い感じがしたけど、題名と内容を一致させようとする責任感が出ていた。
インタヴューでソンドハイムは沢山の模倣をしたと言っていた。 一つは「セールスマンの死」かしら? それはサリーの夫バディの人生がウィリーにそっくりなの。 米国の豊かさの裏側を表現した歌詞が幾つもあったのが1971年のトニー賞優秀楽曲賞を取った理由だとおもう。 そして成功者たちの米国戦後30年をクッキリと浮かび上がらせたからよ。 ミュージカルだけど演劇的な後味がするのもNTらしい。
*NTLナショナル・シアター・ライヴ作品
*作品、https://www.ntlive.jp/follies