■パリ・オペラ座-夢を継ぐ者たちー

■監督:マレーネ・イヨネスコ,出演:M・ガニオ,A・ルテステュ,U・ロパートキナ,オニール八菜,W・フォーサイス
■Bunkamura・ルシネマ,2017.7.22-(2016年作品)
■バレエ9作品の片鱗を繋ぎ合わせて練習風景に焦点に合わせたドキュメンタリー映画よ。 中心に立つのがアニエス・ルテステュ。 彼女が指導を受けた師の話を散りばめながら今の若いダンサーを教授するところが映し出されるの。
監督マレーネ・イヨネスコは同じような映画を沢山撮っているので観たのかどうか混乱してしまう。 何回みても気にしないけどネ。
マチュー・ガニオが初めてサンクトペテルブルクで「ジゼル」を踊る場面は、彼のジゼル論について、ロシアバレエについて、本番での心構えなどが語られドキュメンタリーの面白さが十二分に引き出されていた。 ロシア関係者が彼を再び招待したいと言っていたけどその理由が「堂々としていた」から。 トップダンサーを褒める核心の一言だとおもう。
再びガニオだけどギレーヌ・テスマーから「パキータ」を教わっている所も面白い。 テスマーの優しくて的確な指摘をガニオに与えていくけど教え方がとてもリズミカルなの。
それと「愛の伝説」のウリヤーナ・ロパートキナの骨と筋肉だけでできた細い身体はいつみても惚れ惚れするわね。
ところでルテステュはルドルフ・ヌレエフの指導は素晴らしかった、フォーサイスは天才だ、と言っているけど抽象的すぎてよくわからない。 しかも「PAS/PARTS」練習中の彼女はシックリ踊っていない。 「ラ・バヤデール」を若いダンサーに教えている場面でも感情表現の説明が的を突いているようには聞こえなかった。 教師としての言葉を彼女はもっと磨く必要があるわね。
*作品サイト、http://backstage-movie.jp/
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