■湾岸線浜浦駅高架下4:00A.M.(土、日除ク)

■作:深津篤史,演出:坂手洋二,劇団:燐光群
■ザスズナリ,2017.7.6-19
■湾岸線は新しさが高架下は古さが感じられます。 混ざり合ったタイトルの風景がよくみえない。 高架下はともかく湾岸線に住んだことが無いためかもしれない。 舞台はその近くのアパートの一室らしい。 登場人物も下着姿でいることが多い。 上手には四角い金魚鉢が置いてあります・・。
月曜午前4時、部屋に二人の男と一人の女。 火曜日午前4時、男一人と女3人。 水曜日午前4時、・・若干の違いはあるが以降は覚えていない。 これが金曜日まで15分前後の5場面で構成されている。
仕事のことや互いのカラダのこと、窓からみえる動かない浮浪者を思ったり、人皿で宴会をしたり、友人の爆弾製造の話などが続く。 会社を辞める話が2・3度あったが仕事に対する鬱積したものが底辺にあるようです。 爆弾製造もこれに関係しているらしい。 そして多くの対話は短い。  
燐光群は元気のいい劇団です。 芝居を観るといつも元気がでる。 作者深津篤史は知らないがこれはもっとジットリ感を出す作品ではないのか? 観ながらそう思いました。 でも演出家は役者たちのカラッとした身体と言葉で作者を乗り越えようとしている。 燐光群らしい。 これも現代を生きる男と女の「エロスとタナトスに満ち隠れた」一面だと言わんばかりに。
*「深津篤史演劇祭」参加作品
*劇団サイトhttp://rinkogun.com/wangansen.html
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*2017.7.12追記。 配布のチラシには湾岸線や高架下の風景そして動かない浮浪者は阪神淡路大震災に関係しているらいしと演出家が言っている。 しかも地震は午前5時過ぎに起きている。 作者も震災被害を受けたらしい。 これを知ってタイトル風景の謎がみえてきました。