■仕事の流儀、倉本聰

■NHK,2017.2.6
■「仕事の流儀」は録画をしておき略毎回見ている。 今回は倉本聰である。 彼は演出家というより脚本家のようだ。 北海道の富良野で活躍していることも聞いていた。 北海道へ行った理由もこの番組で知った。 実を言うと彼の舞台は一度も観たことが無い。 調べてみたら映画もテレビドラマも無い。
彼は言う。 「自分の力で書いている時はプロではない」。 「何かが書かせてくれた時に素晴らしい作品ができる」。 創作の仕事に携わる人ならこのような状況が来るはずだ。 あらゆる仕事でこの種の経験が得られることも確かである。 仕事の奥義だろう。 「出会い」と言ってもよい。
番組では「やすらぎの郷」と「走る」の制作過程が映し出されていた。 脚本を練る時に登場人物の履歴書を作る方法は面白い。 役者への駄目出しを見て演出家としての拘りがどこにあるのかも分かる。
現実を深く考える作品のようだが「やすらぎの郷」も「走る」も観に行くことはないだろう。 その芝居を観に行くかどうかはチラシ等を見て瞬時に判断しチケットを購入する。 上手く言えないが、喜怒哀楽の現実を超えた何モノかが役者の身体を通してリアルに現前する舞台かどうかの判断である。 観る前だからビビッと脳味噌が身体が感じるしかない。 観客として「何かが書かせてくれた時」と同じ方向に在る何モノかを求めているのかもしれない。
*NHKサイト、http://www.nhk.or.jp/professional/2017/0206/index.html