■もっと泣いてよフラッパー

作・演出:串田和美,作曲:越部信義他,音楽監督:ダージリン
■シアターコクーン,2014.2.8-3.2
1920年代のシカゴが舞台です。 踊り子たちを好きになるのですが、男たちは銃殺や自殺、牢獄されるという悲恋の物語です。
彼らは真摯に踊り子に近づきます。 女たちもこれに答えるのですが唯一、踊り子ジルとボクサーのチャーリは違います。 二人はベットシーンまであるのに愛の姿が見えて来ません。 お互いのぶっきらぼうな態度が物語を湿らせています。
「上海バンスキン」は時代や民族から来る憂慮と束の間の庶民の幸せが上手く表現されていました。 この作品は時代も民も抜け落ちています。 空想のシカゴだからしょうがないのでしょうか?
児童が観ても楽しい場面が多く有りました。 観客層を広げすぎてしまったようにみえます。 これで当り障りのない場面が散らばってしまったのでしょう。 主演松たか子はキム・ヨナたちに囲まれた浅田真央のようでした。