■髑髏城の七人-アカドクロ-

作:中島かずき,演出:いのうえひでのり,出演:古田新太,水野美紀,劇団☆新感線
新宿バルト9,2013.11.5-8(2004.9.18収録)
前半は物語の説明だけで終わってしまいました。 背景はチャンバラだけです。 後半に物語や人物の全容がみえてやっと面白くなります。 台詞に切れがあるのはチャンバラとの相乗効果もあるでしょう。 息切れするので言葉が短くなるからです。
天魔王と捨之介は織田信長残党で瓜二つという設定。 もちろん一人二役、しかも無界屋蘭兵衛は森蘭丸、牢人狸穴二郎衛門が家康とは嬉しい驚きです。 秀吉の関東攻めの合間にイギリス海軍に大阪を攻撃してもらうという天魔王の計画も楽しすぎます。
しかしストーリーで活かされるのは家康だけです。 天魔王の仮面や蘭丸のネックレスが信長の骨と聞いてゾクゾクしましたが何もおこりません。 後半、雑多で決まり通りの流れとチャンバラに終始します。 リズムある勢いの面白さはいつもながら素晴らしい。
そして生き残った捨之介はひょっとしたら天魔王なのでは? ダース・ベーダーは死んでしまったのか? ・・わからないまま幕が降りてしまいました。
*ゲキXシネ作品