■モモノパノラマ

作・演出:藤田貴大,出演:マームとジプシー
神奈川芸術劇場・大スタジオ,2013.11.21-12.1
モモとは猫の名、そして舞台は中高校時代?の家族と友達の話のようです。 大事件があるのでもなく最後に猫の死に様を描きます。 前作の「COCOON」の激しさとは正反対、というよりアウェーから戻って来た感じです。
ホームでの話は劇団の地の姿を見せてくれます。 役者の過去に戻る言い回しで青春時代の風景を舞台に現前させていきます。 材木を組み立てて動かしたり、縄跳び・馬跳び・馬乗りがリフレインの替りです。 身体リズムがいつもより緩やかです。
4面の客席を意識して極めて平均化した動をします。 これで声が聞きづらい場面が多々あります。 この為集中力が欠けてしまい、自身の過去を重ねあわせながら寄り道をしてしまいます。 兄弟喧嘩の違いや猫ではなく子供のころ飼っていた犬のシロのことなど々。
モモではなくシロノパノラマといったところです。 たわいのない話ですが独特の身体空間で透明感ある物語に変容させてくれます。
*劇場サイト、http://www.kaat.jp/detail?id=32296#.UpKKINJxClo