■クリプトグラム

作:デイヴィド・マメット,演出:小川絵梨子
■シアタートラム,2013.11.6-24
均整のとれた階段のある白い応接間が印象的です。 10歳前くらいの子供が終幕まで台詞を喋る芝居は殆ど見たことがありません。 両親が登場しますが父親ではないことが直ぐわかります。 息子が父の帰りを待っているからです。
疑問を次々と質問する息子に男と母も翻弄されます。 愛しているとか約束という言葉が子供に向けられます。 子供への言葉は大人と同じことを実感します。 日本の親は余程でないと子供に使わない言葉です。
男の喋り方は何かオドオドしています。 最初は子供に合わせているのかとみていましたが、そうではなさそうです。 何か隠しています。 男は自身の紹介を短く喋りましたが全体像はみえません。 一度だけ女に愛していると言ったようにもみえます。 男として。
男は子供の父を殺してしまったのではないか? 疑問のまま終わってしまいました。 チラシには粗筋もありません。 「作者が仕掛けた「暗号」とは・・」と書いてありますが、これは何か? 今もって暗号を含め他のことすべてが解読できていません。