2013年11月5日火曜日

■エフゲニー・オネーギン

■原作:A・プーシキン,作曲:P・チャイコフスキー,指揮:V・ゲルギエフ,演出:D・ワーナ,出演:A・ネトレプコ,M・クヴィエチェン,P・ペチャワ,O・ヴォルコヴァ
新宿ピカデリ,2013.11.2-8(MET,2013.10.5収録)
草色で統一された舞台はA・ワイエスの絵を思い出させてくれる。 豊かな米国農村のようでMETはやっぱり欧州とは違うわね
ワーグナーは言葉=歌唱と音楽が別々に迫ってくるけど、チャイコフスキは言葉が音楽に乗って届く感じね。 どちらも歌唱の意味を噛みしめるだけの経験豊かな中身を持っているわ。 P・ゲルブが「チェーホフを観ているようだ」と言っていたけどある意味当たり。
1幕のネトレプコの純真さは化粧や衣装で誤魔化していたけど素敵よ。 3幕もロシア語だから余裕なの。 彼女は歌唱はお見事だけど言葉が浅いのよ。 でも舞台の面白さは科白がリアルなことにあるようね。 だからチャイコフスキーってこんなにも面白い!
当時の慣習が舞台の隅々に漂っているし、グレーミング公爵の短い登場にも重みがある。 そして高等遊民オネーギンの楽しみや悩みが歌唱の中にしっかり表現されていた。 指揮者が学生の頃に原作を暗記させられたと話していたけど、ロシア文学オペラ恐るべし!
*METライブビューイング2013年作品