■芭蕉通夜舟

■作:井上ひさし,演出:鵜山仁,出演:阪東三津五郎
■紀伊国屋サザンシアター,2012.8.17-9.2
■4人の黒子が登場しますが阪東三津五郎の一人芝居です。 背景が次々に変わるので消化不良を起こしそうですが、セリフも軽いし、駄洒落も多いので舞台についていくことができます。
連句会や便秘など芭蕉の描き方には井上ひさしならではの面白さがあります。 しかしいつものコクがありません。 やはり一人芝居のため言葉の複雑さや深みが発揮できないのでしょうか。
チラシに「芭蕉はひとりで生き、ひとりで死んでゆくのを究めた」とあります。 これと芭蕉の旅を含めた行動との結びつきが舞台では弱くみえます。 井上ひさし生誕フェスティバルの中での息抜きの作品とみました。 夏休みですね。
*劇場、https://www.kinokuniya.co.jp/c/label/20120516110000.html