■ミー・アット・ザ・ズー Me at the zoo

■作・演出:山崎彬,音楽:岡田太郎ほか,出演:藤原祐規,日比美思,山崎彬ほか,劇団:悪い芝居
■シアタートラム,2019.12.4-8
■初めて観る劇団です。 関西弁(?)だと人間関係が粘っちくて凄みがでますね。 生演奏が迫力を増します。 出足の科白や動き、美術や照明は良かった。 思わず隅々まで凝視しました。 お笑いコンビ「孤村ニューイヤー」の笑いに勝負を賭ける姿も関西劇団ならではの舞台にみえる。 でも方言だと微妙な言葉を取り逃がすことがあるので追うのが大変です。 これで観客の多くは笑えないのかもしれない。
お笑い芸人孤村新年の妹である主人公孤村直が動物園に就職し後半は園内に住み込んでしまう話です。 彼女は動物を見るのが好きなのです。 それは動物を見る、動物から見られるという行為が対等だからでしょう。 そこには(他者の)視線が発生しない。 彼女の行動に頷けます。
実は物語の前から園内に住み込んでいる男が登場する。 その男、午後松本人と直の兄である新年が事件を起こしてしまう。 これが後半に展開するのですが何が言いたいのか分からなくなってしまった。 テンションは高いが物語が平均化されてしまったからです。 演出家は張りきり過ぎたのではないでしょうか? でも2時間の長さを気にしないで面白く観ることができた。 役者たちの粘りの巧さだと思います。
*シアタートラム ネクスト.ジェネレーションvol.12作品
*悪い芝居vol.25作品
*劇場サイト、https://setagaya-pt.jp/performances/next12.html