■タージマハルの衛兵

■作:ラジヴ.ジョセフ,翻訳:小田島創志,演出:小川絵梨子,出演:成河,亀田佳明
■新国立劇場.小劇場.2019.12.7-23
■芝居を観たあと、タージマハルについて知らなかったので調べてみる。 ・・美しい墓廟は色が移り変わると言われているらしい。 二人が振り返った場面で舞台照明も虹色にしたら映えたんじゃないかしら?
職人の数2万人は史実で工匠の両手を切断したのは伝え話だったのね。 実は舞台では両手を切断する王の心がよく分からなかった。 工匠が王妃を慕っていたことが理由らしい。 でも台詞に無かったはずよ。 採用したら芝居はぐっと盛り上がったと思う。 それが王の身勝手な行動にみえて「個と全体、優先されるのは・・?」の選択が色あせてしまった。
しかし両手を切断する現場をここまで見せるのか!? ウウッと戻したくなるような凄惨な場面だった。 血の池をみると思考が停止してしまう。 逆に森から受ける自然の深さは感じられた。 二人が子供時代に森の中に小屋をつくっていたけど男の子定番の遊び、作者も作ったはずよ。 またSF的な話をするのも変わっていたわね。 エアロプラットやホワイトホールのような穴のことなどを次から次へと喋り続ける。 別世界を同時に舞台に乗せている。 面白い作者だわ。
ところで衛兵の成河と亀田佳明は力強い演技で切れがあった。 衛兵も兵隊ということね。
*NNTTドラマ2019シーズン作品
*劇場、https://www.nntt.jac.go.jp/play/guards_at_the_taj/