■VORTEX 渦動

■振付:テロ.サーリネン,音楽:Be-bing,出演:韓国国立舞踊団,Be-being
■神奈川芸術劇場.ホール,2019.10.25-27
■影絵から始まる不思議な舞台だ。 影絵は半透明カーテンやスモッグを使用して影を立体的に空間へ写し出す。 この劇場で上演した「フィーバー・ルーム」と手法が近い。 これから自然や神を意識した作品に思えた。 そこに古典器楽や大陸系のおおらかな動きを見ていると東アジアの光景が近づいてくる。 そしてパンソリのような歌唱が混ざると当に韓国伝統芸能が出現する。 しかし途中にデュオが夫婦喧嘩(?)をしている場面があり戸惑ってしまった。 歌詞に日本語字幕が付けば凡その流れが分かったのだが・・。 扇子を広げたような衣装で踊る姿はエリマキトカゲだ。 振付が最後まで大味で飽きが来たがフィナーレは圧巻だった。 韓国の神話や歴史を詰め込んだ舞台にみえる。 ここにフィンランドの振付家テロ・サーリネンが現代を挿入して複雑にしてしまったようだ。 もちろん複雑な流れは面白く観ることができた。
*劇場、https://www.kaat.jp/d/vortex