■ピアフ Piaf

■作:パム.ジェムス,演出:栗山民也,出演:大竹しのぶ,梅沢昌代,彩輝なお,宮原浩暢,上遠野太洸ほか
■シアタークリエ,2018.11.4-12.1
■大竹しのぶライフワークミュージカルらしく淡々と物語が進んでいく。 この流れに追いついたのは一幕後半からだ。 「あたしには男がいなくちゃだめ」「一人ぼっちは大嫌い」と男を次々と替えていくピアフの愛は定まらない。 これで戸惑ってしまったからである。
でも科白に下品というか下ネタが結構あること、昔からの友達トワーヌの行動からエディット・ピアフがどういう人物か固めることができた。 トワーヌ役梅沢昌代の2016年菊田一夫演劇賞受賞は今日の舞台をみて納得! トワーヌはオバサンの代表だ。 客層の8割はオバサンとその候補だ。 ウハ!
イヴ・モンタン役大田翔の歌唱時は会場から初拍手があったがこれも納得! シャルル・アズナブール役宮原浩暢も同じく! 「ピアフが大竹しのぶに舞い降りた」とあったが少し納得。 大竹しのぶと歌詞歌唱の間にあるピアフとの時代差が結びつかないからである。 でも淡泊な歌唱とスピード感ある演技で「舞い降りた」ようにみえたのは大竹しのぶの巧さだろう。 マレーネ・ディートリッヒも登場したが歌う場面はもちろん無い。
ところで劇場は場内放送が一切無かった。 係員がこまめに動き回って観客と接しているからできるのだとおもう。 劇場が新鮮にみえた。 場内放送がどれだけ劇場の雰囲気を壊しているかがわかる。
ピアフをもっと知りたくなった。 帰ってきてピアフのビデオを3本予約した。 ジャン・コクトーとの関係も分かるはずだ。
*作品サイト、https://www.tohostage.com/piaf2018/
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