■ニライカナイー命の分水嶺ー

■作・演出:金満里,劇団:態変
■座高円寺,2018.11.2-4
■出だしはF・ベーコンの絵を想像してしまいました。 しかし背景がジャングルになった二部からは落ち着きが戻ってきた。 それはギリシャ彫刻を想像したことからも分かります。 タイツ姿でゆっくり動く為もあるのでしょう。 足の裏や顔で地面を意識するのが伝わってきます。 この動きほど自然を畏れ自然に融和していく身体表現はありません。 彫刻を抱いて踊る場面などでは未開人を思い出させてくれます。 そして胴体だけのダンサーをみていると人類太古の歴史を遡る感慨が迫ってきます。 西表島との出会いが資料に書いてありましたがまさに「ダンスの淵源」を得たことが分かる。 死を意識しないのは自然を目指しているからでしょう。 自然の一部として死も昇華するからです。 舞台美術や照明は抽象的な強さがありますね。 ゆっくりな動きにメリハリをつけていました。
*劇団態変第68回公演
*劇場サイト、http://za-koenji.jp/detail/index.php?id=1958