2018年5月25日金曜日

■ヘンリー五世

■原作:W・シエイクスピア,翻訳:小田島雄志,演出:鵜山仁,出演:浦井健二,岡本健一,中嶋朋子,立川三貴ほか
■新国立劇場・中劇場,2018.5.17-6.3
■木材を積み上げた舞台は「ヘンリー四世」と同じですね。 今回はその続きでハル王子はヘンリー五世となりフランスへ進軍する話です。
シェイクスピア史劇はいつも混乱します。 ヘンリー何世か?どのパートか?分からなくなる。 調べると「ヘンリー五世」は映画で観ていました。 監督がローレンス・オリビエ(1945年作)とケネス・ブラナー(1989年作)の二本です。 詳細は忘れたがどちらも面白かったことは覚えています。 昨年公開した「嘆きの王冠ホロウ・クラウン第4話」(テア・シャロック監督、2012年作)は見逃してしまった。
舞台はあっというまに戦場に変わる。 フランス遠征に反対していた王がテニスボールで賛成に回る経緯は史実は別にして史劇の面白さがあります。 そして休憩を挟んで戦場場面が延々と続いていく。 フォルスタッフ旧友の登場や王の演説、観客に語りかけるコロスの起用もある。 それにしても熱気が感じられない。 劇場の広さも密度を薄くしている。 科白量の多い役者は別としてどこか冷めています。 脇役が持て余しているのも一因かもしれない。 戦争場面の難しいところですね。 少し騒めいたのはヘンリーがフランス王女キャサリンに求婚する終幕くらいでしょう。 
でも英国人ならハーフラーやアジンコートの戦いは壇ノ浦や関ヶ原の合戦と同じようにハラハラドキドキしたはずです。 この舞台でも王が戦死した貴族や兵士の名前を一人ひとり読む場面が残っているので分かります。
*NNTTドラマ2017シーズン作品
*作品サイト、http://www.nntt.jac.go.jp/special/henry5/