■オイディプス

■演出:シルヴィウ・プルカレーテ,出演:ルーマニア国立ラドゥ・スタンカ劇場
■東京芸術劇場・プレイハウス,2015.10.21-23
■「ガリバー旅行記」に続く上演となる。 舞台に小さな直方体の部屋が作られている。 視野を狭くしてみるので集中できる。 美術や照明のコントラストを強調するから輪郭のある深い舞台が現れている。 コロスを引き連れたオイディプスやイオカステのメリハリの効いた科白と演技でアクの強い叙事詩を観ているようだ。
後半、小さな部屋は解体され背後にコロノスの森が映しだされる。 そこでパーティが開かれているのだが、しかしこの場面は何を言いたいのかよくわからなかった。 ルーマニア語訳字幕が遅れ気味でリズムが狂ったが、プルカレーテに染まった役者の身体と言葉を楽しむには十二分に答えていた舞台である。
*2015年F/T「融解する境界」連携作品
*劇場サイト、http://www.geigeki.jp/performance/theater101/