■PHⅡ顆粒

■作・演出:宮川賢、出演:劇団ビタミン大使「ABC」
■スペース107、2012.5.22-27
http://stage.corich.jp/img_stage/l/stage27297_1.jpg?1338074217
■PHⅡ顆粒とはヒト用冬眠薬である。 主人公がこれを服用し1年、20年、300年と冬眠する話だ。 手塚治虫「火の鳥」の劣化版のような物語である。 冬眠は時間を飛び越えて長生きできる、つまりは不死とほぼ同義語として使っているからだ。
舞台は安っぽい畳の居間に卓袱台。 冬眠から目が覚めた時点での家族や妻、世間との関係を面白おかしく描いていく。 そして覚めるごとに知っている人が減っていく。 300年後に妻が書いた日記を読んだ妻に似ている人と主人公が結ばれる話である。
よくあるストーリであるが笑いが多く流れのよい舞台なので楽しく観られた。 しかし終幕直前にPHⅡ顆粒の効用の話がとても長く続いた。 何故このような寄り道をしたのか理解できない。 演出家自身の宣伝か? これを省いて90分以内にまとめてくれ。