■洗い清められ

■作:サラ・ケイン、演出:川口智子
■SPACE EDGE、2012.5.26-27
http://stage.corich.jp/img_stage/l/stage27927_1.jpg?1338074075
■幅が狭く奥行きのある倉庫での公演です。 土が撒かれていて小さな水溜まりもある舞台、そして背景が半透明のトタンで陽の光が眩しいくらいです。 マチネですから。 予備知識がないのでストーリーもわかりません。
舞台との距離が3,4mのため役者の肉体が、土や水・火そして食物まで付着して、そのまま伝わってきます。 厳しさのあるセリフや動きばかりか歌や踊りもあり、ピナ・バウシュの「春の祭典」をコンパクトに芝居化したようです。
これは芝居なのかダンスなのかそれとも儀式なのか? このような舞台はとても衝撃力があります。 舞台を細かくジャンル分けする以前の始原力が発生するからでしょう。 観終わってからも身体が満足していることがわかります。
しかし包丁が入っていない素材の日本料理を食べた時のような違和感もあります。 これを昇華する何かが欲しいところです。 能や歌舞伎が発生した時もこのような舞台ではないかと想像してしまいました。