■ユーリンタウン

■脚本:グレッグ・コティス,演出:流山児祥,出演:流山児★事務所
■座高円寺1,2011.10.14-30
■入場すると警備員が観客に挑発的な言葉を浴びせます。 これで演出は流山児だったことを思い出させます。 ストーリーは読まないで行ったので驚きでした。 なんと公衆便所の話です。 衣装も現実的で正に貧民街そのものが舞台に出現しています。
最初はオシッコの匂いが舞台に充満していますが徐々に気にかけなくなります。 それは搾取する者とされる者の争いに集約していくからです。 帝王学やカネの話は嫌になるほどオジサン趣味が充満しています。 これが舞台を濃くしています。
昨日、ギリシャ緊縮策抗議デモをニュースで見ました。 アフリカの人口爆発と水不足はいつも話題にのっています。 舞台がそのまま現実と直結しているようで緊張感を持って観ました。 歌もダンスも物語に混ざり合って違和感がありません。
そして正しい判断と行動が伴わない夢と希望だけでは社会はよくならないという結論で幕が閉じます。 しっかりした終幕です。
*劇場サイト、http://za-koenji.jp/detail/index.php?id=502