■カルメン

■作曲:G・ビゼー,指揮:ダニエレ・ルスティオーニ,演出:キャリー・クラックネル,出演:アイグル・アクメトチナ,ピュートル・ペチャワ,エンジェル・ブルー他
■新宿ピカデリー,2024.3.8-14(メトロポリタン歌劇場,2024.1.27収録)
■アイグル・アクメトチナがカルメンを現代に甦らせた! アンナ・ネトレプコを若くしたような姿、適度にネットリ感のある声がセクシーで自由奔放な女を歌い演じる。
・・舞台はアメリカの今、兵器工場の女工達とそれを取り巻く軍隊や群衆はどこか異様な光景にみえる。 そこで昔ながらの男を演ずるドン・ホセ・・。
「ロマン系ドン・ホセとラテン系カルメンの立ち位置は音楽的にも交じり合わない」(指揮者インタビュー)。 現代アメリカの演出効果は発揮されないまま楽曲の力に引っ張られてしまった。 場面間の繋がりも弱い。 これで人物感情が途切れていたわよ。
作品としての「カルメン」は演出を無視できる強さがある。 アイグル・アクメトチナの歌手としての「カルメン」がこれに加勢していたから尚更ね。
*METライブビューイング2023シーズン作品