■ジュリオ・チェーザレ

■作曲:G・F・ヘンデル,指揮:鈴木優人,演出:佐藤美晴,出演:ティム・ミード,森麻季,マリアンヌ・ベアーテ・キーラント他,管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
■神奈川県立音楽堂,2023.10.14
■オペラはセミ・ステージ形式が矢張り最高! 演奏者や器楽が観客に見えると親近感が増すからよ。 古楽器を使うこの作品は特にね。 音源と器が目で結び付けられるのが楽しい。
歌唱も演奏も余裕がみえた。 たぶん全国公演最終日だから? しかも、こんなにも繊細な作品とは知らなかった。 これは再発見ね。 字幕も鍛えられている。 文字数は多いが脳にしっかり届いている。 自然描写や人間の悲しみ・苦しみが歌唱に乗せて伝わってくる。 指揮者と演奏者の親密さがこれを可能していたと思う。 大劇場では味わえない。 チェザーレの細やかな心情は歌手ティム・ミードにも負っているようにみえる。
衣装も立派。 クレオパトラは3・4回着替えたかしら? 歌手森麻季はヘアも似合っていて期待されるクレオパトラ像を演じ喝采を受けていた。 舞台には楽団を取り囲んだ道ができていて歌手の動きや演技も言うことなし。 サービス満点だったわよ。
*音楽堂室内オペラ・プロジェクト第6弾