■帝国月光写真館

■作:高取英,音楽:J・A・シーザー,演出:流山児祥,出演:塩野谷正幸,伊藤弘子,里美和彦ほか,劇団:流山児★事務所
■スズナリ,2021.12.8-12
■物語りの修飾が厚くて嬉しい混乱が続きますね。 最後にじわっとみえてくるのが1940年代という時代の雰囲気です。 具体的な当時の映像や事件が多く出てくるからでしょう。 「三原山自殺事件、新興宗教弾圧、日本軍の動向、月光写真や幻視複製機などなどが虚実入り混じり・・」。 わくわくどきどきですね。 「新作音楽劇」と書いてあったが歌唱は多くない。 怪人二十面相との繋がりは知りませんが、むしろ少年冒険活劇と言ってよい。 テーマはボケましたが1940年は現代と繋がりたいらしい。 なにもかも詰め込んだ凝縮の強さが現れていました。
舞台をみながら先日の「地球空洞説」を思い出してしまった。 期待していたがツマラナカッタからです。 途中の休憩で劇場を後にしてしまった。 理由は多々あるが、やはり劇場が合わなかった(?) IMAホールという多目的劇場です。 ガラーンとした無機質感漂う空間での寺山修司作品&高野美由紀演出は似合わない。 役者が登場し舞台中央に行くのに10歩はかかる。 小劇場系の役者が10歩も歩けますか? 5歩が限度です。
劇団と劇場は切り離せません。 高野美由紀も流山児祥も凝縮力ある舞台が命です。 歩数の少なさもその力を高める一つの手です。 今日のスズナリを観てそう感じました。
*高取英メモリアル2021作品
*CoRich(帝国月光写真館)、https://stage.corich.jp/stage/115637
*CoRich(地球空洞説)、https://stage.corich.jp/stage/114930
*「ブログ検索」に入れる語句は、 流山児祥  ・・検索結果は5舞台。