■カルメン

■作曲:ジョルジョ・ビゼー,指揮:大野和士,演出:アレックス・オリエ,出演:ステファニー・ドゥストラック,村上敏明,アレクサンドル・ドゥハメル,砂川涼子ほか,演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
■OperaVision・配信,2021.10.18- 2022.1.18(新国立劇場,2021.7.8収録)
■カルメン役ステファニーは適役ね。 彼女が出演するから観ることにしたのは正解だった。 ドン・ホセの村上敏明、ミカエラ役砂川涼子も存在感があったわよ。 エスカミーリョはもう少しハリが欲しい。
警官がたくさん登場して「事件でもあったのかしら?」という雰囲気の舞台。 前半のジプシー周辺は昭和のバーやクラブのようでレトロな感じがする。 彼らをヤクザに見立てたのかしら? でも後半の工事現場は盛り上がらないわね。 特にカルメンが殺される場面は索漠としている。 この劇場が持っている希薄な空間がそうさせたのかもしれない。 演出の狙いかもね。
ところでカルメンや女性たちの入墨がマジックで描いたようで安っぽい。 ここは入墨より衣装などで修飾したほうが映えたかな? それにカード占いの女性陣のトレーナー姿も場違いにみえ、ドン・ホセのスーツも地味過ぎる。 衣装はまとまっていなかった。 演奏と歌唱で勝負した舞台だった。