■シャルリー、茶色の朝

■作:フランク・パヴロフ,作曲:ブルーノ・ジネール,演出:クリスチャン・レッツ,出演:アデール・カルリエ,アンサンブルK
■神奈川県音楽堂,2021.10.30-31
■プログラムは・・、
第1部アンサンブルKによる室内楽コンサート
第2部フランク・パヴロフ作「茶色の朝」にもとづくポケット・オペラ
第3部作曲家ブルーノ・ジネールを囲むクロストーク
先ずはクルト・ヴァイルに始まりパウル・デッサウ「ゲルニカ」で終わる第一部はそのまま第2部へ繋がっていくの。 「茶色い朝」では犬も猫も服も全てが茶色に染まっていく・・。 「1984年」や「アンネの日記」を思い浮かべながら観てしまった。 内容がシンプルなため第1部の<前奏曲>が効いているわね。 近未来の話だけど20世紀の狂乱の時代が入り混じり舞台に深みがでたわよ。 第3部はアフタートーク。 やなぎみわの名前が載っていたので楽しみにしていたが今日は高橋哲哉だった。 ブルーノ・ジネールはオンライン参加。 以下よりトーク内容。
質問(高橋)・・「ゲルニカ」を発見した経緯は? 答(ジネール)・・作品の消滅を避けるため採用した。 我が家族がスペインから亡命してきた過去もある。
問・・「セーヌ哀歌」「ユーカリ」を選択した理由は? 答・・フランスの反ユダヤ主義はドイツより酷かったから。 クルトは2年後米国へ逃げた。
問・・近衛秀麿を知っているか? リサーチをお願いしたい。 答・・知らない。 調べてみる。
問・・本では登場人物は男性だが? 答・・異化効果を出すため女性にした。 しかし重要なことではない。
問・・作者パヴロフの評価は? 答・・好奇心を持った人だ。 翻訳本がカラフルだったのを誉めていた。
問・・フランスはソフトな極右が伸びているが? 答・・ヴィシー政権やアルジェリア戦争をみて分かる通り昔から一定数はいる。 フランスは二面性がある。
問・・日本でも学術会議任命や愛知トリエンナーレで問題が起きている。 ソフトな極右は注意してくれ。 答・・芸術は最期の砦になる。
以上のような内容だったかしら?
欧州極右が増えた一つに難民問題があると思う。 解決できないと混乱が続くはずよ。 そして極右はいつの時代でもフレンドリーに近づいてくる。 よーく見極めないとね。 ところでこの劇場は舞台両脇に時計が掛けてあるの。 目障りだわ。 次回までに外しておいて頂戴。